2017/02/23

思っていたより音がいい

 リビングで9年間使っていた液晶テレビ、シャープのアクオス32型が突然故障し、映らなくなった。それで急遽テレビを買い替えた。ちょっと大きくしても消費電力は故障したものの半分以下ということで、ソニーにするか迷ったが、値引きの大きかった同じアクオスの40型にした。フルハイビジョンになったので画質は良くなったが、スピーカーが背面についているため、我慢できない音質である。
 テレビの両側にはステレオのスピーカーを置いてあり、LDやDVDで映画を見る時にはステレオから音を出していたのだが、こちらも実は数年前から右チャンネルの音が出なくなっていて使用していなかった。そのため、テレビが故障しなければステレオのアンプとスピーカーを新しくすることを前々から考えていた。
 この両者を一挙に解決する策として、AVアンプとそれに合ったスピーカーを導入することにし、家族の了承も得た。AVアンプという選択になったのは、アナログ接続しかないケーブルテレビのセットトップボックスと、まだ現役で使っているLDプレーヤーとをつなぎたかったからだ(新しく買ったアクオスにはアナログ入力は一系統のみ)。
 近くの電気量販店にはこのようなものを取り扱っている店はなく、できるだけ安くそろえたかったので、ネット通販で買うことにした。試聴できないというリスクはあるが、価格.comやステレオサウンド誌のHPを参考にして、DENONのAVR-X2300WにJBLのSTUDIO270を選び、amazonが案外安いことがわかって購入した。
 その昔サラウンドプロセッサーにつないでいたが、20年以上使っていなかったDIATONE DS-103Vを復活させて、フロント2本サラウンド2本のスピーカーシステムにした。サラウンドのチェックに「スターウォーズ フォースの覚醒」のブルーレイをかけてみた。当たり前だが、昔のサラウンドとは比べ物にならない迫力である。
 ステレオとしては、このシステムはどうだろうと、ビル・エバンスとマイルス・デイビスのCDをかけてみた。これが思っていた以上に、ジャズ喫茶的サウンドで心地よい。これはJBLのスピーカーによるところ大であろう。自分の選択に大満足である。さらにヴォーカルとして「堀江美都子 レア・グルーブ・トラックス」をかけた。これも及第点以上である。問題はクラシックだが、こちらは流石に大満足のレベルには達しないが、ハーマン・カードンと合体してから作られた新生JBLのスピーカーであるためか、そこそこ聞ける、及第点をつけられるレベルである。

 というわけで、試聴しないというリスキーな行為をしたわけであるが、結果オーライである。ハイレゾ対応でインターネットラジオも聞けるようになったのも嬉しい。

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2017/02/19

「この世界の片隅に」についてのツィートのまとめ(注釈付き)

1月15日
 昨日シネプラザ・サントムーンの夜の回で「この世界の片隅に」を見た。人がたくさん入っていてクラウドファンディングに参加した者として、嬉しい状態だった。最低もう1回は見ないと、きちんとした感想は書けない、奥の深い作品である。でも、好か嫌いかで比べると「アリーテ姫」の方が好きなんだよな。
(待ちに待った地元のサントムーン柿田川の映画館での上映初日に見に行った。)

1月31日
 久しぶりに弟に会ったら、「この世界の片隅に」に名前見つけたけど、出資した?って聞かれてびっくり仰天。なんと弟は近くでやっていなかったので12月に東京まで行って見たそうだ。ちなみに「シンゴジラ」は5回見たといっていた(こちらは自分よりゴジラファンだったから想定内)。
 弟とアニメや特撮の話をしたのは実に30数年ぶり。まんが祭りへ行くかチャンピオン祭りに行くか争った小学校時代が懐かしい(結局、大抵どちらにも父親に連れて行ってもらえたのだが)。
(確認したら、まんが祭りやチャンピオン祭りが始まったのはもうちょっと後で、私が中学生になってからだった。)

2月1日
 シネプラザサントムーンでの「この世界の片隅に」の上映が2月10日(金)まで延長になった!

2月5日
 なんと再延長!14日にある某会で宣伝できる!
(この再延長で17日までになった。14日の某会で話ができたのだが、思い入れが強すぎて、どうもうまく話せなかった。自分の趣味をこの時の話で初めて知った人が多くてびっくりされた。)

2月11日
 再々延長はない模様なので今晩家族でサントムーンに行き、「この世界の片隅に」を見た。新たに気づくことが沢山あったし、見終わった後の気分も違う。2度目を見て、初めて見た時とこんなに違う気分になった映画は初めてだ。今回の方が、月並みだが、愛しい者を失う厳しい辛い話としてずしんと来た。
(このツィートは、なんと片渕監督その人にリツィートされた!)

2月12日
 なんと再々延長!!!
(これで、2月24日までの上映になった。)

2月16日
 呉には行ったことがないので「この世界の片隅に」の軍港呉の景色は、勤務先の学校の修学旅行でハワイに行き現地の高校を訪れたときに見下ろしたパールハーバーの景色に、似ていると思った。パールハーバーに係留されているミズーリは大和とほぼ同じ大きさ、装備の戦艦である。呉空襲に重なる真珠湾攻撃。
(この感想は、最初に見たときに思ったこと。)

2月18日
 本日午前の回で「この世界の片隅に」の3回目。自分の名前を探す方に気を取られてきちんと見れなかったクラウドファンディング参加者名の下に出る絵をじっくりと見た。最後まできちんと見てね、という話はその通りであった。家に帰ってから、DVDで未見だった「マイマイ新子と千年の魔法」も見た。

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2014/10/27

ベティ・ブープは音楽だ

 本国のamazonに予約注文していた、Betty Boop essencial collection Vol.4が届いた。予想していたようにベティが白雪姫やシンデレラを演じる作品が収録されていた。でも、日本を訪れる作品はなくて少しがっかり。今回初めて見て面白かったのは、「ベティの漂流記」。典型的な南の島の原住民が出てくるというのも面白さの一端を担っているが、ハワイアン・メロディとポリネシアン・リズムの音楽が心地よいのである。音楽が耳に残るという意味では、ベティさんが愛犬パジィ他の動物たちに音楽を教える「ベティの音楽学校」。検閲のためスカートが長くされたんだけれど、キャラクターデザインは以前よりも肉感的になった「ベティの大尽道楽」は、ガーター・ベルトがミニスカートの裾からチラチラ見えて、扇情的ということではシリーズ中で一番かと思う。
 「不思議の国のベティ」では、シーモア・ネイテルらしいパースの付いたカチッとした作画が目を引く。「ベティのシンデレラ姫」は画質が良いので、2原色カラーだというのが良く分かる。Sally Swingは、サリーという女の子の方が主人公なのだが、まったく、スイングしまくる音楽でかろうじてベティ・シリーズなんだろうなという作品。

1.Stopping the Show 1932年「花形ベティ」
2.Snow White 1933年 「魔法の鏡」
3.Parade of the Wooden Soldiers 1933年 「不思議の国のベティ」
4.She Wronged Him Right 1934年 「ベティの舞台大洪水」
5.Red Hot Mamma 1934年 「ベティの鬼退治」
6.Poor Cinderella 1934年 「ベティのシンデレラ姫」
7.There's Something About a Soldier 1934年 「ベティは軍人がお好き」
8.When My Ship Comes In 1934年 「ベティの大尽道楽」
9.Zula Hula 1937年 「ベティの漂流記」
10.Riding the Rails 1938年 「ベティの地下鉄騒動」
11.The Swing School 1938年 「ベティの音楽学校」
12.Pudgy the Watchman 1938年 「ベティの番犬」
13.Sally Swing 1938年(邦題なし)

*邦題は筒井康隆「ベティ・ブープ伝」による。

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2014/05/18

キャブ、ルイの芸が残された・・・ベティ・ブープDVDvol.3

'BETTY BOOP THE ESSENTIAL COLLECTION VOLUME 3'のDVDがやっと発売になって入手した。この3巻は、ジャズの巨人ルイ・アームストロングやキャブ・キャロウェイとの共演作を中心に集められている。「ベティ・ブープ伝」で筒井康隆も未見と書いている末期作品もなかなか貴重。収録作は以下の通り(邦題は筒井康隆「ベティ・ブープ伝」による)。

1 Minnie the Moocher 1932年「ベティの家出」
2 I'll Be Glad Where You're Dead You Rascal You 1932年「ベティの蛮地探検」
3 Mother Goose Land 1933年「お伽の国訪問」
4 The Old Man of The Mountain 1933年「ベティの山男退治」
5 I Heard 1933年「ベティの炭鉱奇譚」
6 Ha!Ha!Ha! 1934年「ベティの笑へ笑へ」
7 Stop That Noise 1935年「ベティの都落ち」
8 Service with a Smile 1937年「ベティのモダンホテル」
9 The New Deal Show 1937年「ベティのステージ・ショウ」
10 Be Up to Date 1938年「ベティの出張販売」
11 Out of the Inkwell 1938年(「ベティの催眠術」*後述)
12 Pudgy in Thrills and Chills 1938年

 1と4がキャブ・キャロウェイ、2がルイ・アームストロング、5がこの二人よりマイナーだがドン・レッドマンが自身のバンドと共に出演している作品。5の「ベティの炭鉱奇譚」は初めて見た。炭鉱夫の行進は筒井の書いているとおりちょっと面白い。この4本では、やっぱり、「ベティの山男退治」がいい。6はやっぱり、世界のありとあらゆるものが笑い出してそのまま終わってしまうのが凄い。

 7以降の6本は今回初見。

 7は、邦題に「ベティの都落ち」とあるが、実際には都会の喧騒に疲れたベティが田舎に引っ越すが、田舎は田舎でうるさく、同じうるさいなら都会の方がまだ良いという話である。8は、ホテルのクロークのベティさんが客のクレームに困ってグランピーに良いアイディアを出してもらって解決する。このクレームの一つを示すシーンで凄いと思ったギャグが1つある。箪笥の引き出しがどうしても開かなくって業を煮やした客が、箪笥の引き出し以外の部分を「引き出してして」引き出しだけが壁にくっついた状態になっているところに着替えを入れ、引き出し以外のすべてを元に戻した、というものである。

 9も「ベティのステージ・ショウ」とあるが、このステージ・ショウはペット用品ショウであって、ベティさんが色っぽく歌い踊るわけではない。グランピーは出てこないが、グランピーの怪しい発明品みたい、つまりは、実に、発明家でもあったマックス・フライシャーの趣味そのものである。10は、田舎の村に最新の電化製品を売りに来るベティさんのお話。今と同じ形の電気カミソリが出てきて、もうこの時代にこの形であったんだと変なところに感心した。

 さて、11である。「ベティ・ブープ伝」(単行本、初版)のリストでは邦題なしで、本文中でも日本未公開としか触れられていない。話は、本国のウイキによれば「風と共に去りぬ」でスカーレット・オハラの奴隷役を演じたオスカー・ポークが実写で登場しマックス・フライシャーの仕事部屋を掃除するのだが、催眠術の本を参考に画用紙上に描かれたベティに術をかけて騒動になるというものである。「ベティ・ブープ伝」のリストではこの作品の1行上に、Honest Love And Trueの邦題として「ベティの催眠術」となっている。Honest Love And Trueの本文中の紹介では、田舎芝居に出演する、となっている。また、本国のウイキでは、なんとこの作品はフィルムが失われており、残された断片や記録から、ベティさんが田舎で落ちぶれた歌手を演じている、となっている。つまり、こちらの作品には催眠術は出てこないようなのだ。ということで、11が「ベティの催眠術」として日本公開されたのではないか、と思うのである。

 12はベティ・ブープが妙に背が高くなっていてプロポーションが普通の人間のキャラに近い。愛犬パジイを連れてクリスマス休暇で雪山に出かけるベティさん。氷が張った池でスケートをするベティさん。スケート靴を履くところで見せる脚線美がこの時代の割には色っぽいベティさん。このスケートのシーンがロトスコープで作画されているのがよく分かる。つまり、本作のベティさんのプロポーションが通常よりも上下に引き伸ばされていたのは、ロトスコープ使用のためだったのだ。

 この3巻で一番残念だったのが、外箱がなかったこと。1,2巻は外箱があって、その背に全巻集めるとベティさんの顔が完成するというデザインだったので、顔が完成しないのだ。4巻の案内もまだない。この4巻にはあれが入っていないとおかしいぞ、と思いながら待っている。

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2013/10/14

地球が売りに出された日・・・ベティ・ブープDVDvol.2

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 'BETTY BOOP THE ESSENTIAL COLLECTION VOLUME 2'のDVDがやっと届いた。筒井康隆推薦作が目じろ押しという感じのラインアップ。ベティ・ブープ登場作の'Dizzy dishes'はベティさんがもともとビンボーという犬のキャラクターの相手役の雌犬という設定が良くわかる作品。このvol.2では、犬だったベティさんが完全に人間化し独立のシリーズのキャラクターとなっていく過程がよくわかるセレクトになっている。'Betty Boop's Little Pal'「ベティのランデブー」では、ついにペットの犬、パジィを飼うようになる。1934年あたりから、ベティのエログロナンセンスへの風当たりが強くなるのだが、Keep in Style(1934年)「ベティのマネキン嬢」まで、ミニスカート姿は保たれている。

 このvol.2の白眉は何といってもBetty Boop's Ups and Downs(1932年)「地球競売」である。実はこの作品、初見である。どういう理由でかはわからぬが、ベティは自分の家を売りに出して故郷を去っていく。売りに出されたのはベティの家だけかと思いきや、周りの家すべて、さらにはアメリカ合衆国までが売りに出され、最後には地球までもが売りに出される。買い取った土星によって地球の引力の源(馬蹄形磁石の形をしている。ニュートンが万有引力の発想を、磁力のアナロジーから得たということを連想させる。)を引き抜かれたため、ゼロ・グラビティとなった世界でベティのスカートはめくれ上がる・・・という展開のいかにもベティ・ブープ・シリーズらしい作品だ。

 Betty Boop's Big Boss(1933年)「ベティのタイピスト」も初見。ベティさんの色気にメロメロになった社長のパワハラに困ったベティが助けを求めると陸海空軍が総出動!となったのに、ビルの最上階のオフィスに突入するのは頼りなげな警官2人。展開の整合性など二の次のベティ・ブープ・シリーズの特徴が最大限に出ている。

 ベティ・ブープ作品としては退屈すぎるMorning,Noon and Night(1933年)「或る日のベティ」は、シリー・シンフォニー的な作品。カラー・クラシックの自己パロディとも取れるという意味で一見の価値はあり。

 1934年の3作はベティ・ブープのキャラクター・デザインの完成形の作品である。キャラクター商品に使われて身の回りで見かけるベティさんはこの時期のものだ。ベティの七変化を、Keep in Style(1934年)「ベティのマネキン嬢」では楽しめるのだ。

収録作品リスト(邦題は筒井康隆「ベティ・ブープ伝」による)
Dizzy dishes(1930年)
Bimbo's Initiation(1931年)「ビン坊の結社加盟」
Boo-Oop-A-Doop(1932年)「曲馬団のベティ」
Betty Boop Limited(1932年)「ベティの旅興行」
Betty Boop's Bizzy Bee(1932年)「商売繁盛」
Betty Boop's Ups and Downs(1932年)「地球競売」
Betty Boop's Museum(1932年)「ベティの博物館見学」
Betty Boop's Big Boss(1933年)「ベティのタイピスト」
Morning,Noon and Night(1933年)「或る日のベティ」
Betty Boop's Little Pal(1934年)「ベティのランデブー」
Betty Boop's Prize Show(1934年)「ベティの勧善懲悪」
Keep in Style(1934年)「ベティのマネキン嬢」
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 3,4巻が出るはずであるが、amazon.comからは発売の案内はまだ来ない。まだ収録されていないジャズ・ミュージシャン出演作やカラー作品が入ってくることを期待する。

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2013/08/06

スタンリーのリュックはポケモン

ジョイランド沼津で「スタンリーのお弁当箱」見た。一人お弁当を持ってこれないスタンリーを仲間はずれにしないクラスメートたちが素晴らしい。この子供たちの生き生きとした表情を撮った監督の力量と使命感に感服。

被写界深度がかなり浅く、子供たちの動きが早いシーンで画面が見づらいと思うシーンがいくつかあったのだが、これは、子供たちに映画撮影をしていると意識させないためにビデオ撮影のできる一眼レフカメラ、キャノン7Dで撮影した、という解説を読んでムービーカメラではなかったんだと納得。子供たちの生きた表情を撮るための監督(子供たちのお弁当を食べてしまう国語教師で出演している!)の工夫があったのである。

 インド映画はどの作品を見ても女優が皆美女ばかりなのだが、この作品も、スタンリーを優しく受け入れる英語教師、ちょっと厳しく冗談が通じない理科教師を魅力的な女優さんが演じている。インド映画のもう一つの特徴のダンスシーンは、ないわけではない。

 スタンリーがなぜお弁当を持ってこれないのか、という謎解きもあってちょっとミステリーな味もある。同じテーマを日本で撮ったら文部省特選的教育映画臭ぷんぷんの、あくびが出ちゃうものになりそうなんだけれど、そうなっていないのが良い。日本の配給会社の宣伝もこの映画の本当のテーマには余り触れずに宣伝していて、それによって見る人が増えていると思われる。この真のテーマをたくさんの人にまず知ってもらうことは大事なことなんで、そういう意味では、的はずれな宣伝をしているわけではない。

 オープニング・タイトルが、黒板にチョークで描いたような線画のアニメーション。教室の黒板に子供たちが描いた落書きの先生の絵が動く、という発想だ。この動きのタイミングが絶妙で、才能のあるアニメーターが作画していることは確実。タイトルでこの作者の名を読み取れず残念。このオープニング・アニメの作者を調べたら、ギタンジャリ・ラオだった。2006年カンヌ映画祭で賞をとった「虹絵」Printed Rainbowの作者。「虹絵」は日本でもCS(ムービープラス)で放映されていた。知らなかったのは不覚。ムービープラスのホームページで再放送のリクエストをしてみよう。youtubeにもアップされていた。

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2013/05/19

恋シャンティ

 ファラー・カーン監督「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」(2007年)がジョイランド沼津で1週間限定で上映されているので見に行った。インド映画を映画館で見るのは「ムトゥ 踊るマハラジャ」以来だ。「ムトゥ」でもヒロインの美しさに目を見張ったが、「恋する輪廻」もヒロイン・シャンティを演じるディーピカー・パードゥコーンが美しい。その彼女の美が引き立つように映画が作られているのが素晴らしいのだ。70年代のインド映画を再現しているシーンは、この時代の映画を見て育ってインド人には、これはああ、あれだとわかって相当に楽しめるのだろう。それを知らない私であっても、「若大将」やクレージー・キャッツの映画を思い出させる歌と踊りのシーンがあって楽しかったのだから。

 ストーリーは無念の死を遂げた若い男が転生して甦り復讐するという話で、特にクライマックスではハマー・フィルムやAIPのホラー映画を思わせる耽美的な怪奇映画になっていて、それまでの歌え踊れのインド映画の南国的ノリのまま落ちをつけるのかと思わせておいての展開だったので、あっと驚く展開である。

 このところ輪廻転生を描いた三島由紀夫の「豊饒の海」4部作や澁澤龍彦の「高丘親王航海記」なんかを続けて読んでいたので、何かの因縁を感じてしまう。

 主題歌のオーム・シャンティ・オームの連呼が頭に残り続けている。

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2013/01/20

ハバナの7日間

「セブン・デイズ・イン・ハバナ」を見た。余り情報がない作品なので、忘れないように以下にメモ。

第1話 月曜日「ユマ」ベニチオ・デル・トロ監督
 映画祭にやってきたハリウッドの若手俳優と思しきアメリカの青年の裏ハバナ巡り。訪れた家の母親がご馳走しようと卵を近所にもらいに行く。この「卵をもらいに行く」という行為は、第6話土曜日「甘くて苦い」にも出てくる。スペイン語ができないために盛り場で女の子と思うようにいかない青年。何とか口説けた美女は・・・。青年の泊まるホテルは、映画祭の会場であるオテル・アンテルナショナル。

第2話 火曜日「ジャムセッション」ハブロ・トラペロ監督
 映画祭のゲストを自分自身で演じる「アンダーグラウンド」のエミール・クストリッツア監督。1日面倒見てくれたタクシー運転手が、仕事を終えてジャムセッションでトランペットを吹く。この運転手役は、キューバで今一番人気のジャズ・トランペッターだというアレクサンダー・アブレウ。

第3話 水曜日「セシリアの誘惑」フリオ・メデム監督
 若い女性シンガー、セシリアがスペインに行かないかと色仕掛けで迫られる話。セシリアはマイアミに不法出国しようとしている野球選手と同棲している。R15になったのは、この話に短時間だが激しいベッドシーンがあるため。火曜から引き継ぐキューバの音楽の熱さ。

第4話 木曜日「初心者の日記」エリア・スレイマン監督
 カストロに会うためにやってきたパレスチナ人スレイマン(監督が自演)が見たキューバの驚きの現実。驚くたびに立ち止まるのが、道に迷っているかのよう。「去年マリエンバードで」を連想させる海岸のシーンがいい。ハワイを思わせる南の海だ。催眠作用がある映像表現。クストリッツアが携帯電話を海に投げ捨てたオテル・アンテルナショナルの海に面した庭へ迷い出て3人の音楽家に出会うシーンが面白い。

第5話 金曜日「儀式」ギャスパー・ノエ監督
 娘が犯した過ちを清めるアフリカ起源の儀式。第1話月曜日につながる同性愛。

第6話 土曜日「甘くて苦い」ファン・ラルロス・タビオ監督
 テレビ出演もする精神科の女医が、アル中の旦那(多分無職)を抱え、アルバイトで無許可のケーキ屋をやっている。急に頼まれたパーティのためのケーキを1日で作らねばならないドタバタ。水曜日「セシリアの誘惑」の主人公セシリアが彼女の娘だとわかる驚き。セシリアはスペインへ行くことは選択せず、恋人と筏でマイアミに向け出発する。

第7話 日曜日「泉」ローラン・カンテ監督
 川の神オチュンに捧げるパーティを、啓示を受けて突然企画する老女(巫女?)。その命を受けて部屋を改造し、準備をする人々。金の無い人々がキューバな現実を元に資材を調達、川の神の泉は完成し、土曜日「甘くて苦い」で作られたケーキが運ばれてくる(1日の時間のずれは気にしないのが、ラテン流だな)。


 エンド・タイトルに、「サウスパーク」風のキューバらしい極彩色のアニメが付いている。このアニメ、各話の見所をダイジェストして、ところどころで本編とは違うオチをつけていて面白い。水、金の話のダイジェストでは、時間的にいったらごくわずかでしかない扇情的なシーンを取上げているのが笑える。それぞれの話で一番印象に残るショットから作画していることは確かである。

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2010/10/30

パーカッションに国境はない

 私が勤務している学校で、地元の音楽家を招いての音楽の特別授業があった。キューバ出身のパーカッション奏者だというので、ラテン音楽好きとしてはこれは聞きに行かなくてはと、授業見学した。やってきたのは、ファン・カルロス・ロペスさんという方で、ラテン音楽で使われる打楽器をほぼ全種類もちこんで、楽器の解説と演奏(もっと聞きたかった!!)を行った。こんなすごい人がなんで沼津にいるんだろう? と疑問に思い、さらに、その演奏からオルケスタ・デラルスにいた大儀見元のことを連想し、インターネットで検索したら、ファン・カルロスさんは大儀見元のバンド、サルサスィンゴサに参加していて、CDも出ている! さっそく、amazonに注文して「スィンゴサンド・ライブ・アット・クロコダイル」「アキセプエデ」を手に入れた。う~ん、コンサートで聞きたいぞ!

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2008/12/16

ミシェル・サルドゥー輸入盤CD購入その3

 ついに最後の1枚"La Java de Broadway"が届いた。そしたら、これはやっぱり、フランス製の1977年のLPのCD化(2004年発売)であった。

 このCDに収録されている曲は次の通り。

 1.COMME D'HABITUDE  マイウエイ(原曲)
 2.LA JAVA DE BROADWAY
 3.DIX ANS PLUS TOT
 4.UNE DROLE DE DANSE
 5.SEULEMENT L'AMOUR
 6.MON FILS
 7.DIXIT VIRGILE(AD LIBITUM)
 8.JE SUIS L'HOMME D'UN SEUL AMOUR
 9.C'EST MA VIE
10.QU'EST-CE QU'IL A DIT?
11.MANIE,MANIE

 このCDを選んだのは、1番目の「マイウエイ」の原曲が入っているからである。NHKのFM(「サウンド・オブ・ポップス」という番組だったと思う)で聞いて、これが「マイウエイ」の元なんだあ、と、コムダビテュードという歌詞が頭に残ったのであった。このCD出始めて聞く曲では、4.UNE DROLE DE DANSEが70年代ディスコサウンドに載せて歌っているのと、11.MANIE,MANIEがちょとユーモラスで面白かった。

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