今年も160本見た。仕事が再び週5日になったので録画する本数より見れる本数が減った。ハードディスクの残容量がやばくなってきた。
160本の中からこれ1本を選ぶとすると、「雲の上団五郎一座」。フランキー堺、エノケン、三木のり平らの喜劇人メンバーに筑波久子がからむ。こういう喜劇の傑作が見れたのがうれしい。
邦画の昔(自分が子供の頃)の作品では、タイトル・アニメが面白かった「カモとねぎ」、エースのジョーの「 早射ちジョー 砂丘の決斗」。ようやく見れた「カルメン故郷に帰る」、同じく高峰秀子の子役時代の「愛の世界 山猫とみの話」も興味深かった。ようやく見れたということでいえば「新幹線大爆破」もそうだ。当時の時代を色濃く感じる。初公開時に見て以来の「喜劇役者たち 九八とゲイブル」は、デビュー当時のタモリの芸が記録されているという意味では、今現在の方が価値があると言える。「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」も久しぶりなのだが、以前にに見た時よりも楽しく見れた。地元の沼津で撮影された「男はつらいよ奮闘篇」(これもやっと見れた、に入る)「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」。前者は、榊原るみが昔の沼津駅の階段を上がっていく辺りのシーンがいい。
監督特集ものでは、ベルギーのシャンタル・アケルマン作品を初めて見てこのような監督がいたのだと認識を新たにする。4本見た中では、ミュージカルの「ゴールデン・エイティーズ」、マルクス兄弟へのオマージュがある「アメリカン・ストーリーズ/食事・家族・哲学」が面白い。ハンガリーのメーサローシュ・マールタも同様で、4本のうちビートルズ映画っぽい「ドント・クライ・プリティ・ガールズ!」が一番面白かった。
ゴダールも未見の4作品を見たが、アンナ・カリーナが出ている「 小さな兵隊」よりもブリジット・バルドーが出ている「軽蔑」の方が面白く感じた。昔のサイレント・コメディのようなギャグがあるのもいい。「カルメンという名の女」は弦楽四重奏にはさまれて進行していくのが「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生」の「DEATH」編に影響を与えたのでは、などと考えてしまう。トリュフォーの「大人は判ってくれない」も再見したが、ヌーベルバーグの監督ではトリュフォーが一番好みにあうなと思う。ヘルツォークは3作品見たが、ムルナウのリメイクである「ノスフェラトゥ」が一番面白かった。クラウス・キンスキー、イザベル・アジャー二が良いのである。
エドガー・ライトは「ショーン・オブ・ザ・デッド」「スコット・ピルグリムVS邪悪元カレ軍団」の2本とも楽しかった。こういう映画が実は一番好きなのであるが、なかなか本当に面白いと思える作品には出会えない。 コーマンの「血まみれギャングママ」も再見してそう思う。
作品をほとんど見ていなかったホウ・シャオシュン監督作品は6作品見たが、自伝的要素がある「風櫃の少年」「童年往事/時の流れ」がいい。そこはかとなく日本の影響が見えるけれども、小津安二郎の影響が大きいように思う。
洋画でもようやく見たよというのが 「バンド・ワゴン」「アリー/スター誕生」「アリゾナ・ドリーム」「 愛のメモリー」「フィラデルフィア」「ビューティフル・マインド」「ミスティック・リバー」。劇場公開時に見ておくべきだった。劇場公開時に予告編等を見て、見たいなと思ったにもかかわらず見逃した「コーダ あいのうた」「キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱」「ドリーム・ホース」「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」「ライトハウス」「ムーンライト」「MEN 同じ顔の男たち」「アンチャーテッド」も同様に見ておくべきだった。アジアの映画では「冒険活劇/上海エクスプレス」、「プアン/友だちと呼ばせて」(タイ)、「呪餐 悪魔の奴隷」(インドネシア)、「青いパパイヤの香り」(ベトナム)、「伝説の女優 サーヴィトリ」「途中のページが抜けている」「エンドロールのつづき」(インド)。
ドキュメンタリーは「 劇場版 荒野に希望の灯をともす~医師・中村哲35年の軌跡~」「カンフースタントマン 龍虎武師」「キャノンフィルム爆走風雲録」「ようこそ映画音響の世界へ」。
西部劇は、「3時10分、決断のとき」に一番びっくり。2007年にこのような作品が作られていたとは。カット割りのお手本になるような映画だ。久方ぶりに再見した「荒野の決闘」はラストシーンが「ルパン3世 カリオストロの城」だなと思う。「馬上の二人」(ジェームズ・ズチュアートはジョン・ウェインにはなれない)「野獣暁に死す」(仲代達也主演のマカロニ・ウエスタン)「ロイ・ビーン」(西部劇の時代は終わった!)。
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