2019/07/14

ボビーの波にのれたら~CARTOON ROOTS BOBBY BUMPS AND FIDO

CARTOONS ON FILM から出ている'CARTOON ROOTS'シリーズの最新発売BD'CARTOON ROOTS BOBBY BUMPS AND FIDO'を直輸入して先日届き、今回は珍しくすぐに見た。アール・ハードのボビー・バンプ・シリーズである。

CARTOON ROOTS BOBBY BUMPS AND FIDO
Directed by Earl Hurd
1~11 A Bray Studios production
12,13 A Paramount Pictures production
14,15 An Educational Pictures production
1 BOBBY BUMPS AND HIS POINTER PUP 1916
2 BOBBY BUMPS GETS A SUBSTITUTE 1916
3 BOBBY BUMPS' FLY SWATTER 1916
4 BOBBY BUMPS HELPS OUT A BOOK AGENT 1916
5 BOBBY BUMPS ADOPTS A TURTLE 1917
6 BOBBY BUMPS,SURF RIDER 1917
7 BOBBY BUMPS,CHEF 1917
8 FIDO'S BIRTHDAY PARTY 1917
9 BOBBY BUMPS AT THE DENTIST 1918
10 CAUGHT IN THE JAM 1918
11 BOBBY BUMPS' LAST SMOKE 1919
12 THEIR MASTER'S VOICE 1919
13 HUNTING AND FISHING 1921
14 FRESH FISH 1922
15 CHICKEN DRESSING 1923

20世紀初頭のアメリカの一般的だと思われる少年ボビーの悪戯(実際には、やってみたくともできないようなこと)を当時の新聞漫画のスタイルでアニメーションにしているシリーズである。セル・アニメの技法を考案して特許を独占したジョン・ランドルフ・ブレイ(制作)とアール・ハード(監督)の作品を、年代を追って収録している。そのため、この技法の進展が見て取れる。また、その後のカートゥーンの原型となるような犬、猫、ネズミの追いかけっこ(10 CAUGHT IN THE JAM)もあって歴史的価値は高く、レストアも丁寧にされている。

 11 BOBBY BUMPS' LAST SMOKEまでは、ハードはブレイのもとで本シリーズを監督していたが、その後独立し、12,13はパラマウントと14,15はエデュケーショナルと直接契約して製作・監督している。パラマウントといえばフライシャー兄弟の作品の配給会社である。そのパラマウントの要求があったのか、12 THEIR MASTER'S VOICE では道化師ココのようにボビーと愛犬のフィドがインク瓶から飛び出してくる。しかし、それ以上に注目すべきは、14 FRESH FISH、15 CHIKEN DRESSING である。この2作もフライシャー兄弟の道化師ココのように実写とアニメが合成されている。この実写部分にハードの息子が映画製作者として登場していること、14では実写の水面と15ではニワトリ、ウサギ、猫などの実写とかなり手の込んだ合成をしているのである! この最後の2作品だけでも、このBD&DVDを買った意義がある。

 6 BOBBY BUMPS,SURF RIDER ではボビーがサーフィンするシーンがある。これは、サーフィンを作画した最初の漫画映画ではないかと思われる(少なくともアメリカでは初であろう)。サーフィンを作画するわけであるから、海の波の動画を作画しているわけである。これはセル・アニメという技法ゆえに挑戦したのであろう。海の波の動画は背景動画として作画されており、その上にサーフ・ボードに乗ったボビーの動画がセルに描かれている。水の動画というのはアニメーターにとって技術や工夫が要求されるものであるが、ハードは他の作品でも水の表現に苦心して取り組んでいるのがうかがえる。水の動きをリアルに描くのに限界を感じたのかどうかわからぬが、14,15では水は実写で、それにキャラクターの動画を合成している。水(特に水面の波)をどう作画しているか、という観点でこのボビー・バンプから、最近の日本の作品(「海獣の子供」「きみと、波にのれたら」「天気の子」)まで見てみると面白いと思う。

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2019/05/03

銀座線3展セット

 銀座松屋で「トムとジェリー展」をやっているということで、昨日東京へ出かけた。これだけを一人で見るというのも何なので、SCMの仲間に声をかけ、(3+2)人(2人は「トムとジェリー展」のみ)で、渋谷西武「ゴジラじゃない方展」、アーツ千代田3331「シド・ミード展」を見て回った。
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 「トムとジェリー展」を鑑賞するために、自分たちがかつて作った同人誌「トムとジェリーの本 なかよくけんかしな」(改訂増補版)を持っていった。この絵はどこかで見たことあるぞと思った時に、この「トムとジェリーの本」を開いて確認した。そうしたら、例えば、「足だけおばさん」(顔が出ないメイド)が椅子の上でバランスを取ろうとしているシーンの原画では、「トムとジェリーの本」に載せたものとは微妙に違っていて、同じ一連の動きの中だが違うコマの絵であった。他の展示されている絵も同様で、「トムとジェリーの本」は以下に示す原書から図版を使っているけれど、これらのかつて発行された本には出ていない原画等が展示されているのである。このような意味で、「世界初の」展示というのは嘘ではない。展示されている絵がすべて収録されていて、さらに関係スタッフのインタビュー(ウィリー・イトウがイワオ・タカモトについて語っているのが特に貴重)もある公式図録「トムとジェリー カートゥーンの天才コンビ ハンナ=バーベラ」河出書房新社は買う価値のある本である(間違いがいくつかあるけれど。そのうちの2つについては後述)。
 Patrick Brion 'Tom et Jerry' Paris:Chene 1984
T.R.Adams 'Tom and Jerry:Fifty Years of Cat and Mouse' New York:Crescent Books 1991
Ted Sennet 'The Art of Hanna-Barbera:Fifty Years of Creativity' New York:Viking Studio Books 1989

 

Dsc08419 立体の展示物の一部は写真撮影可になっていた。トムの変形シーンを立体化した作品は日本人の手によるものだけれど、よくできている。

 

 それで公式図録(≒会場での解説文)で気になった間違いについてである。まず、ジョー・バーベラのプロフィールで、「ニューヨーク大学とAmerican Institute of Bankingで教育を受けた」となっているが、バーベラは自伝'My Life in 'toons:From Flatbush to Bedrock in Under a Century'で、大学へは進学せずに就職し、就職先からAmerican Institute of Bankingに勉強に行かされたがまじめに勉強せず、美術を本格的に学びたくてプラット・インスティテュートの夜間コースに通った、と書いている。ニューヨーク大学で学んだとは一言も書いてない。これとほぼ同じプロフィールが、かつて出ていた「トムとジェリー」のレーザーディスクのボックスセットにも書かれていた。この時は森卓也氏を通じて、ワーナーホームビデオの担当者と手紙でやり取りができて、このことを指摘したのだが、その返事は、本社から送られてきたプロフールの通り記載した、ということだった。学歴を低く偽るのはあまりないだろうから自伝の方が正しいと思えるが、どういうことでこのような経歴が、会社が発表する公式のものとなったのであろうか?不思議である。
 次に、1940年企画が始まった当初のトムのモデルシートとして、実際に"TOM"と書かれたものが使われている。展覧会でも、最初から2枚目に掲示されているものである。ネット上でもすでに何人かの人たちが指摘しているけれど、このシートには、THE ALLEY CATという作品タイトルと1940年10月3日という日付が一緒に書かれている。この作品は、ヒュー・ハーマンの監督作品で、かつて「まんが宇宙船」で「裏街ニャン公」というタイトルで放送されていたものである。このシートに描かれている猫は、トムの悪友、野良猫ブッチに似ている。実際、この作品をテレビ放映で見たときに、他に出てくる野良猫たちもその後「トムとジェリー」に出てくる猫たちに似ていて、この作品の猫たちのデザインを流用した(というか、カートゥーンの伝統でキャラクターを俳優のように扱って登場させた)のかと思ったのを覚えている。さらに重要なのは日付。「トムとジェリー」の第1作「上には上がある」は1940年2月10日が公開日で、シートの日付よりずっと前である。したがって、企画当初のデザインではありえないのは明白である。このようなことがノーチェックで出てしまったのはどういうことだろう?

 

Dsc08480  物販コーナーがあって、普段はほとんどこのようなものを買い込んだりはしないのだが、娘からジェリーまたはニブルス=タフィーのものがあったら買ってきて、と頼まれたのもあって、値段も確認せずに多数買ってしまった。

 

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 つぎに向かったのは渋谷西武の「ゴジラしゃない方展」である。ゴジラと戦った相手の展示である。あまり広くないフロアにそっけなくいろいろな怪獣がいる。もともと、ゴジラよりもモスラ、ラドン、キングギドラなどの方が好きだったので、普段は見れないところが見えるモスラの幼虫が見れたのは収穫であった。展示物の説明が何にもないので、せめて簡単な解説文のプレートがあると良かった。千円でおつりがくる入場料なので、それ相応かとも思う。
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 さて、最後は末広町アーツ千代田3331の「シド・ミード展」である。会場はどうやらもともとは小学校だったらしい。この展覧会が一番入場待ちの列が長かったが、思っていたほど時間はかからずに入場できた。とにかく、ミードの画力に圧倒された。どうやって描いてるのだろうと顔を近づけてみるが、エアブラシと面相筆みたいなのを使い分けているのでは、としか想像できない。自動車デザイナーだった時代の作品の方が自分には面白く見れた。あれ、これは日本車のようだと思い、よくよく見たら、懐かしいホンダ・バラード・セダン(初代)が満開の桜の花とともに描かれていた(ホンダ・イン・チェリー・ブロッサム、ホンダ・ベルノ1982年カレンダー)。ヤマトについては、CADで完全な設計図が描かれていて、この本気さに驚いた。また、映画ジェットソンズ(未製作)のハンバーガースタンドというタイトルの絵もあって、絵柄からして、これはハンナ=バーベラの「宇宙家族」の実写版のためのコンセプト・アートではないかと思い、この日の振出しに戻った気分に一瞬なったのでありました。
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 なんとも心地良い疲れが残った展覧会のはしごでありました。

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2019/04/21

101本ポーキー大行進

 だいぶ前に入手したきり見ていなかったDVD、 PORKY PIG 101 CLASSIC WARNER BROS. ANIMATED SHORTS をやっと見終わった。1935年のポーキー登場第1作HAVEN'T GOT A HATから出戻りのフランク・タシュリンが演出した1943年の101作目PORKY PIG'S FEATまで、黒白時代のルーニー・チューン作品100本と1本だけメリー・メロディのカラー作品OLD GLORYが入っている。

 監督(クレジット・タイトルでの表記はsupervision)ごとの本数は以下の通り。

I.Freleng or Isadore Frelengイサドア・フリーレング(最近使われているフレレングという表記は疑問であるし、こちらの方が昔から使われていてなじみがある)8本
F. Avery or Fred Averyフレッド・アヴェリー(テックス・アヴェリー) 11本
Jack Kingジャック・キング 7本
Frank Tash or Frank Tashlinフランク・タシュリン 14本
Ub Iwerksアブ・アイワークス 2本
Robert Clampettロバート・クランペット43本
Robert Clampett & Norman McCabeロバート・クランペット&ノーマン・マッケイブ2本
Norman McCabeノーマン・マッケイブ 3本
Cal Howard & Cal Daltonキャル・ハワード&キャル・ダルトン 1本
Ben Hardawayベン・ハーダウェイ 1本
Ben Hardaway & Cal Daltonベン・ハーダウェイ&キャル・ダルトン 4本
Charles M. Jonesチャールズ・M・ジョーンズ 5本

 ということで、圧倒的にクランペット監督作品が多い。今まで、このような形で数を数えたことがなかったので、この多さは新発見だった。ポーキーのキャラクターとしての発展とクランペットの監督としての発展がほぼイコールと考えられるような作品数なのだ。
この43本中のこの1本は、やはり、1938年のPORKY IN WACKY LANDである。(のちに、フリーレングのユニットでDOUGH FOR THE DO-DO「世にも不思議な動物の巻(最後のドードー鳥;幻のドードーを探せ)」としてカラー・リメイクされている。)

 これら作品の中でも、その作家性が特によく出ているのが、フランク・タシュリンである。極端なクローズ・アップ、そして一番寄ったところでの観客への目線や語り掛け(このころのアヴェリーもここまでのことはしていない)、遠近感を強調した背景での手前から奥(あるいはその逆)の動き。これは、出戻りで作った1943年の101作目PORKY PIG'S FEATで顕著である。

 これだけ集中して同じシリーズを見ていると、同じ監督の作品であってもアニメーターの違いで、面白く感じる作品が浮かび上がってくる。今回浮かび上がってきたのは、John Careyジョン・ケアリーである。43本もあるクランペット作品においてPORKY IN WACKYLANDのような傑作ではない、どちらかといえば見ているのがかったるく感じるものの中に、でもこの作品は何か動きが面白いぞ、という作品がいくつかあって、それらの作品に共通していたのがanimationにクレジットされているJohn Careyジョン・ケアリーであった。

 

 以下に収録作品リストを示す。公開年と監督名を付けたが、クランペットとジョーンズが一緒に作った作品は、監督名がアイワークスとなっているものとクランペットになっているものがあるので、これらはanimationとして名前のでてくるジョーンズまで示した。これらの作品は実質クランペットとジョーンズの共同監督作品なのであるが、なぜか、このような表記になった。ジョーンズの自伝によれば、これがジョーンズがクランペットを嫌う原因なのだという。(追記:実質何もしてないアイワークスが監督になっている作品は、シュレジンガーがアイワークスのところでルーニーチューンを作るという契約をしたために、クランペットとジョーンズがアイワークスのスタジオに行って作った作品で、これにはジョーンズは何も文句はつけていない。)


PORKY PIG 101 CLASSIC WARNER BROS. ANIMATED SHORTS
DISC 1
1. HAVEN'T GOT A HAT 楽しい母親参観 1935 I.Freleng
2. GOLD DIGGERS OF '49 金鉱発見 1935 F. Avery
3. BOOM BOOM ブーム・ブーム 1936 Jack King
4. ALPINE ANTICS スキー競争 1936 Jack King
5. THE BLOW OUT 豚吉のギャング狩 1936 F. Avery
6. WESTWARD WHOA インディアン襲来 1936 Jack King
7. PLANE DIPPY「ポーキーのパイロット志望」・僕は航空兵 1936 F. Avery
8. FISH TALES 1936 Jack King
9. SHANGHAIED SHIPMATES 1936 Jack King
10. PORKY'S PET 1936 Jack King
11. PORKY THE RAIN-MAKER「ポーキーのお天気やさん」 1936 Fred Avery
12. PORKY'S POULTRY PLANT「 ハゲタカ軍団をやっつけろ!」1936 Frank Tash
13. MILK AND MONEY 1936 Fred Avery
14. PORKY'S MOVING DAY「ポーキーの引越はおまかせ」 1936 Jack King
15. LITTLE BEAU PORKY「勲章ポーキー」1936 Frank Tash
16. THE VILLAGE SMITHY 1936 Fred Avery
17. PORKY IN THE NORTH WOODS 1936 Frank Tash
18. PORKY THE WRESTLER「プロレスの王者!ポーキー」 1937 Fred Avery
19. PORKY'S ROAD RACE「ポーキーのF1グランプリ」・ポーキーの自動車レース 1937 Frank Tash
20. PICADOR PORKY「闘牛士もやっちゃうポーキー」 1937 Fred Avery
DISC 2
1. PORKY'S ROMAMCE ポーキーのロマンス 1937 Frank Tash
2. PORKY'S DUCK HUNT ポーキーのアヒル狩り 1937 Fred Avery
3. PORKY AND GABBY 1937「ポーキーのアウト・ドア・ライフ」 Ub Iwerks Animation:Charles Jones & Bob Clampett
4. PORKY'S BULDING 1937 Frank Tash
5. PORKY'S SUPER SERVICE「ポーキーのガソリンスタンド」 1937 Ub Iwerks Animation:Charles Jones & Bob Clampett
6. PORKY'S BADTIME STORY「ねむれない夜はツライよ!」 1937 Robert Clampett Animation:Charles Jones
7. PORKY'S RAILROAD「ポーキーの走れ機関車」 1937 Frank Tashlin
8. GET RICH QUICK PORKY「油まみれ金持ち天国」・ポーキーの金持ちになろう 1937 Robert Clampett Animation:Charles Jones
9. PORKY'S GARDEN「ポーキーのドでか作物」 1937 Fred Avery
10. ROVER'S RIVAL 1937 Robert Clampett Animation:Charles Jones
11. THE CASE OF THE STUTTERING PIG「ポーキー版ジキルとハイド」・ポーキーとハイド氏 1937 Frank Tashlin
12. PORKY'S DOUBLE TROUBLE 1937 Frank Tashlin
13. PORKY'S HERO AGENCY1937 Robert Clampett Animation:Charles Jones
14. PORKY'S POPPA「牛でもうけてウ・シ・シ!」 1938 Robert Clampett Animation:Charles Jones
15. PORKY AT THE CROCADERO 1938 Frank Tashlin
16. WHAT PRICE PORKY ポーキーのアヒル大戦争 1938 Robert Clampett Animation:Charles Jones
17. PHONEY EXPRESS「ポーキーのゆうびんやさん」 1938 Cal Howard & Cal Dalton
18. PORKY'S FIVE & TEN 1938 Robert Clampett Animation:Charles Jones
19. PORKY'S HARE HUNT ポーキーのウサギ狩り 1938 Ben Hardaway
20. INJUN TROUBLE「西部でポーキー!」 1938 Robert Clampett Animation:Charles Jones
DISC 3
1. PORKY THE FIREMAN「ポーキーは消防士」 1938 Frank Tashlin
2. PORKY'S PARTY 1938 Robert Clampett Animation:Charles Jones
3. PORKY'S SPRING PLANTING「ポーキーの種まきシーズン」 1938 Frank Tashlin
4. PORKY & DAFFY「あしたのダフィー」 1938 Robert Clampett
5. WHOLLY SMOKE ポーキーの煙にまかれて 1938 Frank Tashlin
6. PORKY IN WACKYLAND ポーキーのヘンテコランド 1938 Robert Clampett
7. PORKY'S NAUGHTY NEPHEW「アニメの先祖 水泳大会」 1938 Robert Clampett
8. PORKY IN EGYPT 1938 Robert Clampett
9. THE DAFFY DOC ダフィーのインターン 1938 Robert Clampett
10. PORKY THE GOB 1938 Ben Hardaway & Cal Dalton
11. THE LONE STRANGER AND PORKY 1939 Robert Clampett
12. IT'S AN ILL WIND「タイフーンはタイヘーン」 1939 Ben Hardaway & Cal Dalton
13. PORKY'S TIRE TROUBLE「ポーキーがんばりタイヤ」 1939 Robert Clampett
14. PORKY'S MOVIE MYSTERY「透明人間あらわるあらわる」 1939 Robert Clampett
15. CHICKEN JITTERS 1939 Robert Clampett
16. PORKY AND TEA BISCUIT 1939 Ben Hardaway & Cal Dalton
17. KRISTOPHER KOLUMBUS JR.「コロンブタ・コロンブス」 1939 Robert Clampett
18. POLAR PALS「北極を守れ!ポーキー」 1939 Robert Clampett
19. SCALP TROUBLE ダフィーの砦を守れ! 1939 Robert Clampett
20. OLD GLORY Merry Melody 1939 Charles M. Jones
bonus PORKY'S PARTY ストーリーボード
DISC 4
1. PORKY'S PICNIC「ポーキーのピクニック」 1939 Robert Clampett
2. WISE QUACKS 1939 ズルがしこいアヒル Robert Clampett
3. PORKY'S HOTEL「ポーキーのホテルは大さわぎ」 1939 Robert Clampett
4. JEEPERS CREEPERS 1939 Robert Clampett
5. NAUGHTY NEIGHBORS 1939 Robert Clampett
6. PIED PIPER PORKY 1939 Robert Clampett
7. PORKY THE GIANT KILLER 1939 Ben Hardaway & Cal Dalton
8. THE FILM FAN 1939 Robert Clampett
9. PORKY'S LAST STAND 1940 Robert Clampett
10. AFRICA SQUEAKS 1940 Robert Clampett
11. ALI-BABA BOUND「アリババ ネコババ ポーキー ガンバ!」 1940 Robert Clampett
12. PILGRIM PORKY 1940 Robert Clampett
13. SLAP HAPPY PAPPY「元祖!男女産みわけ法」 1940 Robert Clampett
14. PORKY'S POOR FISH 1940 Robert Clampett
15. YOU OUGHT TO BE IN PICTURES 俳優たるべし・アニメキャラはつらいよ 1940 I.Freleng
16. THE CHEWIN' BRUIN 1940 Robert Clampett
17. PORKY'S BASEBALL BROADCAST「ポーキーの野球放送」 1940 Isadore Freleng
18. PATIENT PORKY「だまされてポーキー」 1940 Robert Clampett
19. CALLING DR.PORKY「おじさんは疲れているゾー」 1940 I.Freleng
20. PREHISTORIC PORKY「原始人ポーキー」・お洒落ポーキー 1940 Robert Clampett
bonus PORKY'S POOR FISH ストーリーボード
DISC 5
1. THE SOUR PUSS 1940 Robert Clampett
2. PORKY'S HIRED HAND ポーキーの狐退治 1940 I.Freleng
3. THE TIMID TOREADOR「拍手喝采ポーキー闘牛士」 1940 Robert Clampett & Norman McCabe
4. PORKY'S SNOOZE REEL「ポーキーのニュース解説」 1941 Robert Clampett & Norman McCabe
5, PORKY'S BEAR FACTS 1941 I.Freleng
6. PORKY'S PREVIEW 1941 Fred Avery
7. PORKY'S ANT「ポーキー探検記」 1941 Charles M. Jones
8. A COY DECOY 1941 Robert Clampett
9. PORKY'S PRIZE PONY ポーキーの大競馬 1941 Charles M. Jones
10. MEET JOHN DOUGHBOY 1941 Robert Clampett
11. WE, THE ANIMALS-SQUEAK! 1941 Robert Clampett
12. THE HENPECKED DUCK「ダフィーの迷惑マジック」・カカア天下のダフィー 1941 Robert Clampett
13. NOTES TO YOU あなたへのノート 1941 I.Freleng
14. ROBINSON CRUSOE JR.「ポーキー版ロビンソン・クルーソー」 1941 Norman McCabe
15. PORKY'S MIDNIGHT MATINEE 1941 Charles M. Jones
16. PORKY'S POOCH 1941 Robert Clampett
17, PORKY'S PASTRY PIRATES 1942 I.Freleng
18. WHO'S WHO IN THE ZOO 1942 Norman McCabe
19. PORKY'S CAFE 1942 Charles M. Jones
20. CONFUSION OF A NUTZY SPY 1943 Norman McCabe
21. PORKY PIG'S FEAT 1943 Frank Tashlin
bonus PORKY'S BREAKDOWNS OF 1939

*邦題は、『世界アニメーション映画史』、劇場公開、TV放映 、ビデオ・ソフト等で確認できたものを記した。そのうち、「 」は「バッグス・バニーのぶっちぎりステージ」でカラー化(不適切な表現もなくなっている)版で放映された時のタイトルである。ただし、「アニメの先祖 水泳大会」のみオリジナルの黒白版で放映された。

 

 

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2019/02/27

ポパイ・ザ・フェーマス版

 黒白時代のポパイに引き続き、フェーマス・プロのカラー化されたポパイのBD 'POPEYE THE SAILOR THE 1940s VOLUME1' が出たので、amazon.comで購入した。黒白時代のヴァイタリティに満ち溢れるスリリングな面白さには欠けるが、James(Jim) Tyerがアニメーターで参加した作品にはスピード感を出す表現の面白さがある。また、MGMのアヴェリーの影響(というよりそのまんまコピー)と過去の作品の面白さを再現しようとした努力の跡を確認できる楽しさ(?)もある。イサドア・スパーバー(クレジットタイトルの表記はI.Sparber)とシーモア・ネイテルSeymour Kneitelの1943~45年の監督作品14本が収録されている。フェーマスのカラーのポパイは、日本でも、かつての宝島社のDVD-BOXを始めとしてパブリック・ドメインの安売りDVDがいくつも出ているが、この年代の作品は見たことがない。

 収録作品は以下の通り。

1.HER HONOR THE MARE(牝馬陛下) 1943 Direction:I.SPARBER
 ポパイの4つ子の甥っ子が登場。オリーブもブルートも出てこず戦いはないので、ほうれん草の缶詰は出てこない。膠屋で原料にされそうになった駄馬を飼ってみると・・・というお話。ヒトラーの似顔絵が出てくるのが、製作された時代を反映している。1巻物のポパイで、最初のカラー作品。

2.THE MARRY-GO-ROUND(廻るプロポーズ) 1943 Direction:SEYMOOR KNEITEL
 ポパイの水兵仲間として、メガネチビのショーティShorty(そのまんまの名前!)が登場する。オリーブにプロポーズするかどうか悩むポパイのお話。これも、ほうれん草が出てこない。

3.W'ERE ON OUR WAY TO RIO(リオデジャネイロ珍道中) 1944 Direction:I.SPARBER
 ブルートとポパイがドナルド・ダックのようにラテン・アメリカへ向かうと、サンバを歌い踊るオリーブ・オイルに出会い、アヴェリーの狼さんになってしまう。そろそろ、面白くなってきたねえ。

4.THE ANVIL CHORUS GIRL(鍛冶屋の娘) 1944 Direction:I.SPARBER
 フライシャーの黒白作品(Shoein' Housses 1934年)の焼き直しだが、いかにもポパイという作りで安心感がある。

5.SPINACH PACKIN'POPEYE(ほうれん草食べたポパイ) 1944 Direction:I.SPARBER
   フライシャーの2巻物カラーの「船乗りシンドバッド」と「アリババと40人の盗賊」からのフッテージが使用される作品。ポパイが過去の栄光のアルバムをオリーブに見せるという設定であるが、さらにその外側に、血液銀行で献血をしている間にウトウトして、という枠がはまっている。1980年前後に東京12チャンネル(現・テレビ東京)の午後6時台の「マンガキッドボックス」「マンガの国」という枠で、フェーマスのポパイが放送されていた時に見た記憶がある。

6.PUPPET LOVE(人形の愛) 1944 Direction:SEYMOOR KNEITEL
 オリーブとデートするポパイを操り人形を使って邪魔をし、あわよくばオリーブを自分のものとしようとするブルート。ネイテルらしい動きがないぞ。

7.PITCHIN'WOO AT THE ZOO(動物園で結婚しようよ~) 1944 Direction:I.SPARBER
 オリーブと動物園でデートするポパイ。そこの飼育員のブルートがあの手この手でオリーブを横取りしようとする、いつものパターン。動物の動きが面白い。

8.MOVING A WEIGH(引越し大作戦) 1944 Directionのクレジットがない。AnimationとしてJIM TYER,BEN SOLOMON、StoryとしてCARL MEYERとだけ出る。
 オリーブの引っ越しを手伝うポパイとショーティ。これも黒白時代の作品(「ポパイの引っ越し騒動」Let's Get Movin' 1936年)の焼き直しだが、ブルートが登場せずにショーティが足を引っ張るというところが目新しい。ショーティというキャラクターの登場はこの作品が最後だと、Fred M.Grandinettiの'POPEYE An Ilustrated History of E.C.Segar's Character in Print,Radio,Television and Film Appearances,1929-1993'には書かれている。

9.SHE-SICK SAILORS(女酔い水夫) 1945 Direction:SEYMOOR KNEITEL
 「スーパーマン」のコミックブックに夢中なオリーブ。その気を引こうとしてスーパーマンの格好になるブルート。「スーパーマン」の音楽が使われている。

10.POP-PIE A LA MODE(ポ・パイ・ア・ラ・モード) 1945 Direction:I.SPARBER
 太平洋の孤島には「土人」がいたよ、である。「土人」であるからTVでは放映できない作品である。この作品が入っているためか、このBDのパッケージの裏には、「大人のコレクター向けであり、子供の視聴には適さない」と注意書きされている。この「土人」のデザインはアヴェリーがMGM時代に作った作品に出てくるキャラクターに似ている。

11.TOPS IN THE BIG TOP(空中ブランコ) 1945 Direction:I.SPARBER
 空中ブランコのコンビ、ポパイとオリーブ。サーカスの団長のブルートがオリーブに下心大有り。

12.SHAPE A HOY(筏だぞ~) 1945 Direction:I.SPARBER
 女人禁制の島で仲良く暮らすポパイとブルート。そこに、筏に乗ってオリーブが漂着する。そして、いつものようにオリーブの取り合いが始まる。ポパイがほうれん草の缶詰を出す前に、フランク・シナトラの漂着で、アッと驚くエンディング。前述の本でFred M.Grandinettiは、この作品がフェーマス・プロのポパイのベストであると評している。確かに、TYERも参加しているこの作品は見るべき作品である。

13.FOR BETTER OR NURSE(看護されたい) 1945 Direction:I.SPARBER
 看護婦のオリーブに近づきたいために入院しようとするポパイとブルート。1937年の「ポパイの入院騒動」Hospitalikyの完全に焼き直し。オチが違うけどね。

14.MESS PRODUCTION(大変生産) 1945 Direction:SEYMOOR KNEITEL
 オリーブが夢遊病になる作品(「ポパイの夢遊病御難」A Dream Walking 1934年)の焼き直し。元の作品と同じネイテルが監督しているが、遠近感を強調した背景も手のかかる撮影技法も使われていないので、間一髪で救われる感が全くない。ちょっと残念。

 

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2018/12/30

預言者

 USAのアマゾンで買ったBD「KAHLIL GIBRAN'S THE PROPHET」(カリル・ジブランの預言者)を見た(見終わってからこの文を書き始めて、検索したら2016年にDVDで日本発売されていた!)。レバノン、カタールにカナダ、フランスが加わって製作された長編アニメーション。監督は「ライオン・キング」のロジャー・アラースだが、反体制と烙印を押された主人公の詩人の8つの詩の朗読シーンは、トム・ムーアやビル・プリンプトンその他のアニメーション作家たちが自分のスタイルで作っていて、これらのシーンは独立した短編アニメとして楽しむことができる(詳細は最後に記す)構成になっていて、おもしろい趣向である。タイトルにある通り、20世紀初めの詩人でレバノン系アメリカ人のジブランの本を基にして作られているが、原作が日本には紹介されているのかどうか、門外漢の私にはわからない。

 中東の地中海沿岸のある国(多分レバノン)で民衆に反政府的な態度を蔓延させるということで逮捕拘束された詩人で画家のムスタファが解放され母国に返される1日が、ムスタファの世話をしている女性の娘アルミトラを通して語られる。この母国への送還には条件が付いているというのが途中で明らかになり、民衆に慕われるムスタファの運命やいかに、というサスペンス仕立てあり、父親を亡くしてから一言もしゃべらなくなって非行を繰り返すアルミトラが一度は閉ざした心を再び開くようになる再生の物語でもある。この基本部分のアニメーションは実に映画的な演出であり、コントラストの強い絵作りで、アクション・シーンのカット割りはスピーディで心地良い。これに、いわゆるアート・アニメーション作品が8つ挟まるのである。これは、ムスタファの民衆への、特に、アルミトラへのメッセージである。音楽も良いのだが、特に注目すべきは、チェロの独奏曲で、これを演奏しているのはヨー・ヨー・マ!
 
 ということで、なんでこの作品が日本で見れなかったのだとこの文章を書き始めたのだが、最初に書いたように日本版のDVD「預言者」が2016年に出ていて今でも買えるのである。ということはレンタル店にもあると思われるので、見つけたらぜひ見てほしい作品である。「ライオン・キング」よりお勧めできる。

詩の朗読シーン(タイトルと監督)
・On Freedom  Michal Socha
人間型の鳥かご(檻)の中に閉じ込められている空を飛ぶ自由を奪われた鳥たち。
・On Children  Nina Paley
 影絵風に描かれた弓の女神。
・On Marriage Joann Sfar
ソフィア・ローレンとクラーク・ゲーブルに似た男女の結婚式のダンス。
・On Work Joan Grantz
ギーメッシュかペトロフか、という油絵アニメーション(CGで油絵風にしているだけかもしれないが)。内容は、「木を植えた男」みたいである。
・On Eating & Drinking Bill Plympton
色鉛筆で書きなぐられた、他とはだいぶ雰囲気の違うアニメーション。エンドタイトルでプリンプトン監督であることがわかり、納得。まさにプリンプトンである。
・On Love Tomm Moore
絵柄で「ブレンダンとケルズの秘密」みたいだなと思い、実にその通り、ムーア監督作品だった。
・On Good & Fvil Mohammed Saeed Harib
CGアニメ。川に沿って走る鹿、川の中を泳ぐ亀。カラーではあるが中国の墨絵アニメのような淡い表現。滝のところでぐぐっと立体化する。
・On Death Paul & Gaetan Byizzi
 青と黒の色鉛筆で描かれた原画をそのまま撮影したような作品。

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2018/09/16

ハロウィンがやってくる

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 4年位前にネット上で、ディズニーやワーナーの作品で声優としても有名なコメディアン、ビリー・ブレッチャーが主演(というか一人芝居)した、実写・アニメ合成特撮コメディ'THE FRESH LOBSTER'を見つけてこれは凄いと思った。それで、この作品が入っているDVDが欲しいと、探してみたら、"GROTESQUERIES"という怪異な短編映画を集めたものに入っていて、即買ったのであった。
 'THE FRESH LOBSTER'は期待にたがわない怪作だった。アレクセイエフの「禿山の一夜」なども入っていたので買って損はないものだったが、もともとのフィルムの状態も良くなく、それをそのままテレシネしているだけのような低画質であった。だから、もう少しまともな会社から画質の良いものが出たらいいのに、と思っていた。
 それが、 CARTOONS ON FILMというところから"CARTOON ROOTS HALLOWEEN HAUNTS"というタイトルのブルーレイで出たのである。これは買うしかないとかなり前に買ったのだが、先日、やっと見ることができた(いつものパターン)。

1 THE HAUNTED HOTEL 1907年 J.Stuart Blackton
 アニメーションの祖のひとりブラクトンの物体アニメである。「幽霊ホテル」としてアニメーションの歴史書に載っている作品。自動的にトランクなどの荷物が運ばれて行ってしまう、とういことだけならいいが・・・。

2 THE PUMPKIN RACE 1907年 Romeo Bosetti
 これも実写物体アニメを使ったコメディ。アニメーションのシーンは1よりずっと少ない。巨大なカボチャが馬車の荷台から転がって村中を転げまわる、というだけの作品。

3 OUJA BOARD 1920年 Dave Fleischer
 インク瓶小僧(道化師ココ)シリーズの一編。OUJA BOARDというのは、日本のコックリさんである。黒人の召使が勝手にこのボードを使ったために、とんでもないことが起こるという話。1,2のような物体アニメもある。一見の価値あり。

4 JUST SPOOKS 1925年 Walter Lantz
 フライシャー兄弟とともにブレイ・スタジオにいたランツの初期作品。作品の構造は、フライシャーのインク瓶小僧シリーズと同様。ランツが描いたキャラクターが画面から飛び出して・・・である。実写アニメ合成シーンもあり、この手法の本家フライシャーの3より面白く感じる。ディンキー・ドゥードルDinky Doodleシリーズ作品。

5 KO-KO SEES SPOOKS 1925年 Dave Fleischer
 再び、インク瓶小僧シリーズの作品。ココがお化けに出会うという話。

6 ALICE'S MYSTERIOUS MYSTERY! 1926年 Walt Disney
 ディズニーのアリス・コメディ。ミッキー・マウスに近いデザインのネズミが悪役で登場している。フェリックスみたいな猫とアリスがソーセージ工場の謎を解決する・・・?

7 SLICK SLEUTHS 1926年 Dick Huemer
本作の1930年のカラー・リメイク版が「マットとジェフの珍探偵」「小粋な探偵」という日本語タイトルで収録されているDVDが発売されている(いた?)。本国でもこちらのバージョンが有名だが、そのオリジナル黒白サイレント版。探偵のマットとジェフが幽霊を追いかける話。廊下の左右に並んだドアを出たり入ったりする典型的なギャグがある。

8 PETE'S HAUNTED HOUSE 1926年 Walter Lantz
 4と同様ランツのディンキー・ドゥードル・シリーズ作品。これも面白い。ブレイ・スタジオ時代のランツ作品は他のDVDでも見て面白いと思ったことがある。アニメ製作者としてスタートしたばかりなので、いろいろアイディアをぶち込んで作ろうとしていて、何が起こるかわからない楽しさがあるのである。

9 SURE-LOCKED HOMES「フェリックスのシャーロック・ホームズ」 1928年 Otto Messmer
 日本発売のDVDで見たことがあるので、オチが分かってしまうと怖さ半減という話である。典型的なデザインの中国人の洗濯屋が出てくる。当時、中国からの移民の多くの職業は洗濯屋だったという時代背景の反映。
 
10 THE FRESH LOBSTER 1920年代 出演Billy Blecher
 "GROTESQUERIES"の解説では、1928年作、後に音楽がつけられて1948年に再公開となっていたが、1928年作とは同定できないようで、1920年代作という表記に変わっていた。A Billy Bletcher Hilarity(ビリー・ブレッチャーの大騒ぎ)と副題がつけられた実写アニメ合成(ありとあらゆる特撮技術が使われている)のサイレント・コメディである。チャーリー・ボワーズの「イッツ・ア・バード」It's A Bird(1930年)と並ぶアニメーションと実写コメディを結合した注目作である。
 収録作は48年版で、プロデューサーMax AlexanderとHarvey Pergament、音楽Rex Dunn、撮影Harry Forbesのクレジットが出るが、監督やアニメーション担当の名前は出ないので、これだけの技術を盛り込んだのが誰か不明である。
 夜食に食べたロブスターが体内で暴れだし、体外に出て巨大化して、ビリーを襲うというお話である。

11 THE WITCH'S CAT 1929年 KODAK A Kinex Studios Production
これも制作者についてはよくわからない作品。人形アニメであるが、一部に粘土が使われていてメタモルフォーゼするシーンがある。立体のフェリックスという感じの黒猫が主人公である。

12 THE HAUNTED SHIP 1930年 John Foster & Mannie Davis
 ヴァン・ビューレン・スタジオのイソップ・シリーズの作品。このスタジオの特徴でもあるのだが、腕の立つアニメーターがやったシーンが時々現れて、このシーンの作画は凄いと感動してしまうのである。舞台はディビー・ジョーンズの幽霊船(パイレーツ・オブ・カリビアン!)である。

13 SKULLS AND SCULLS「フェリックスのボートレース」 1930年 Otto Messmer
 9より面白い。よく動く。頭蓋骨とボートの漕ぎ手を示す言葉の発音が同じことから発想しただけの作品だが、このダジャレに案外センスを感じたのである。

14 WOT A NIGHT 1931年 John Foster and George Stallings
 ヴァン・ビューレン・スタジオのトムとジェリー・シリーズの作品。ネコとネズミではなく、のっぽとちびの二人組の人間キャラクターが主人公である。アイワークス的な骸骨の踊りをやってみたかったのだな。これも時々、凄いと思うシーンがある。

15 BOLD KING COLE「勇敢な王様」 1936年 Burt Gillett
 ヴァン・ビューレン・スタジオのレインボー・パレード・シリーズのフェリックスである。なぜか、これだけカラー作品である。日本で売られているパブリック・ドメインDVDより画質はいい(キズの修復とか手をかけたようである)。


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2018/09/14

フライシャーの珍品・貴重品

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ThunderBeanから出たBD、'FLEISCHER RARITIES'をスナフのBDに続いて見た。これまでビデオ・ソフト化されていなかった珍しい初期作品(科学映画を含む)や石油会社テキサコ等の企業CF、さらには、パラマウントにスタジオを奪われてしまう形になったマックス・フライシャーがジャム・ハンディのスタジオに入って制作に参加した作品(どの部分をマックスが作ったんだという作品ではある)、フロリダのフライシャー・スタジオで仕事をしていたアニメーターが、スタジオ閉鎖後に作ったマイアミ紹介観光アニメなどなど。でもなぜか、よく見かけるベティ作品も入っている(エッセンシャル・コレクション全4巻に収録されてないものを、少しは知られている作品が混じていた方が良いということで、入れたような感じだ)。

1 ALL A BOARD FOR (A TRIP TO) THE MOON 1920年
 月世界旅行を当時の知見に基づいて映像化した科学映画。実写に図解のアニメが混じる。重力についての説明が詳しいが、一般相対論までは踏み込んでいない。月へ行くロケットのエンジンにはラジウムが使われている(原子力エンジン!)。クレーターや切り立った崖の表現が有名なSF画家チェスリー・ボーンステルを連想させる。
2 INKLING(#12) and SNIPSHOTS No.2 1925年
 これは当時舞台などで演じられていたと思われる、一種のだまし絵や切り絵の芸をそのまま映画にしたもののようだ。もちろんアニメーションになっている部分もある。
3 CHRISTMAS SEALS ADVERTISING FILM 1925年
 仕事して遊んで、健康のために8時間寝るというお話。フライシャーの元にいたディック・ヒューマーDick Huemerの作だが、フライシャーの会社(Inkwell Films)で作られたかどうかはよくわからないと解説にある。
4 KOKO SALUTES 1925年
 道化師ココの兵隊さんである。大砲や戦車といったメカの表現がフライシャーらしい。
5 MY OLD KENTUCKY HOME 1925/26年
 フライシャー初のサウンド作品。いわゆる「小唄漫画」、バウンシングボールといっしょに歌おうというものである。リフの部分では、ボールが弾むのではなく洗濯物を干して取り込む人間のアニメになる。この時点ですでにこうだったのか、とびっくりした。
6 KO-KO IT'S THE CAT'S 1926年
 実写の猫、人形(アニメ―トされる)とアニメの合成作。どうやって撮影したんだ、とびっくりした。猫好きカートゥンファンにはお勧めの一品である。
7 FINDING HIS VOICE 1929年
 映画に音をつける方法を説明した作品。
8 HURRY DOCTOR! 1931年
 テキサコの企業PRアニメ。初めの方で背景に看板がいくつか出てくるがテキサコだけがはっきりと読めるようになってるんで何なんだと思ったら、テキサコの宣伝だったとわかる作品。エンジンがかからなくて死にそうに苦しむ車って、ベティの作品にもそんなのがあった気がする。ミッキー・マウスみたいなネズミが出てくる。
9 LET'S SING WITH POPEYE 1933年
 ポパイのテーマをバウンシングボールの指示で歌おう、というアニメ。ポパイの第1作が公開されたのと同じ年に作られているということは、ポパイの人気が相当なものだったという証拠。
10 BETTY IN BLUNDERLAND 「不思議の国のベティ(ベティの鏡の国訪問)」 1933(1934?)年
 これはそれほど珍しい作品ではない。画質はいいよ、ということなのかな。解説には、この時期のフライシャーらしさの代表作と書かれている。
11 THIS LITTLE PIGGIE WENT TO MARKET 1934年
 これも、スクリーンソング(小唄漫画)のシリーズの一編。当時のニュース映画のパロディになっている。Singin'Samが実写で登場。
12 DANCING ON THE MOON 「月へハネムーン」1935年
 この作品だけカラーである。1の科学的月世界旅行よりは漫画的だが、月世界の表現は同じようにリアル。背景の立体セットに目を見張る。これも他のDVDで見たことがあるが、色がきれいでこんなに手が込んでいたのか、と思う。カラークラシック・シリーズ中の傑作のひとつ。
13 MUSICAL MOUNTAINEERS「ベティと陽気な音楽隊」 1939年
 ベティの最終作。山奥の村で村人たちの大演奏会。これも以前見たDVDよりも画質がいい。
14 THE VACATIONER'S PARADISE 1942年
 マイアミ・ビーチの観光案内アニメ。それ以上でもそれ以下でもない。
15 NEWS SKETCHES 1944年
 ジャム・ハンデイ制作のマックス・フライシャー参加作品。2や4の初期作品のように絵を描いていくうちにアニメーションになっていくという、なんか時代を間違えてしまったような作り。

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2018/07/01

熱海国際映画祭

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 6月30日、熱海の国際映画祭に行ってきた。熱海で国際映画祭をやるということはだいぶ前に聞いてはいたが、どんな内容かは最近までわからず、10日ほど前に「熱海怪獣映画祭」(10月27日開催)の告知イベントのトークショーあるということを知り、さらに、映画祭ホームページで、コンペ短編作品の中に、マーヴ・ニューランドなどのアニメーション作品が5本ほど含まれていてSF映画の面白そうなものもある、ということで急遽出かけることにしたのだった。

 参加したプログラムは以下の通り。

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コンペ短編作品(熱海商工会議所)
 9:30~11:30
 トゥートラムスTWO TRAMS 監督:Svetlana Andrianova ロシア
  立体アニメではあるが、人間のキャラクターは切り紙で、主人公の2台のトラム(路面電車)はほとんど平面的なデザイン。このデザインがこういう表現もあるかというセンスの良さを感じる。若いトラムが先輩トラムに色々指導されて仕事を覚え、逆に、先輩が年老いて悲観した時に立派に成長したトラムが助ける、というお話。

 カラーケージColour Cage 監督:Daniel Reascos エクアドル
  モノクロ世界に住む主人公。工場の機械で光を当てて何か不思議な製品を作っている。ある日、なぜか赤い色が付いた製品ができる。この色に興味を持った主人公が機械を調べ、どんなものでも色付けることができる光線銃のようなものを発明する。これをいろいろなものに向けて色を付けていき、ついに隣に眠る妻に向けて使用するが・・・というお話。やっぱり画期的な発明は人間に使用してはいけませんな。

 スクラッチーSCRATCHY 監督:Marv Newland カナダ
  2012年の広島アニメフェスで審査員を務めた、かのマーヴ・ニューランドの新作、広島アニメフェスのホームページの審査員紹介に制作中と書かれていた作品である。いわゆるPVだが、歌の歌詞もニューランドが書いており、その歌詞からしてへんてこりんなので、その可視化であるアニメーションも、いつものように人を食ったニューランド節。某有名キャラクターが、顔は見せずにその有名な部分だけを見せて登場する。もしニューランドが来ていたら話が続くようにとカートゥーン・キャラクターのTシャツを着ていったのだが、制作者はドンピシャだったがキャラクターがちょっと違ってしまった。その上、本人も来ていなくて残念。

 ザ ナルDER NARR 監督:Korinna Herzig ドイツ
  ピエロの化粧をして夜の街を歩き回る主人公。子供達にはサーカスの宣伝と思われ、落とし物を渡そうとした女性には痴漢撃退用のスプレーをされてしまう(この女性はスティーブン・キングの小説かその映画化作品を知っているに違いない)。ただピエロの化粧をして普通に歩いているだけで、様々な反応が起きてしまう人間心理の不思議さをドキュメンタリー・タッチで見せている。

 サウザンド・キスA THOUSAND KISSES 監督:Richard Goldgewicht ブラジル
  ナチスが台頭するドイツから、まずユダヤ系ポーランド人であった男がリオデジャネイロへ移住する。ドイツに残った恋人(ユダヤ系ドイツ人)が1年ほど遅れて出国しリオで再会するまでやり取りした手紙を基に、当時の絵葉書を連想させるような絵柄でアニメーション化した作品。ユダヤ人迫害がひどくなりつつある様子は直接的には描かれていないが、本当に再会できるのかというサスペンスを感じさせる。家族が生きていくのに厳しい時代を、淡々と当時の事実を踏まえて過度に強調することなく描く「この世界の片隅に」のような作品が世界中で作られているのだなあ。

 コールド・ストレージCOLD STRAGE 監督:Thomas Freundlich フィンランド
  氷原に住む男が氷漬けの原始人を発見し、溶かしてみたら生き返り、生きている喜びを共に分かち合う。ただそれだけの作品だが、ラストシーンのオチのワンカットで妙に心に残る作品だ。

 ザ・トンネルDer Tunnel 監督:MarkSchmidheiny & Christoph Daniel ドイツ/スイス
  いつもの列車に乗ったけれど、普段と違ってトンネルに入ったきり出る様子がないのに不安になった男が行動に出るが・・・という話だが、ちょっとかったるい。軽く居眠りをしてしまい、気が付いたら、突然終わってしまった。だから、これ以上のことが書けないのです。

 ウィーンWEEEN 監督:Nils Vleugels ドイツ
  テレビCM(シマウマとお相撲さんが出てくる、それなりに話題になったものという設定)制作にかかわっている男が産気づいた妻を病院に連れていき、初めての子供が生まれるのを、期待と不安がないまぜになりながら待つ。自分の子供が生まれる時のことを思い出しながら見たが、モーションをかけてくる看護婦なんて信じられるか。男の幻想か。

 つくるということ 監督:矢野数馬
  美しく画面が緻密な計算のもとに編集されて連続している。蒼井優はナレーションだけか、と思ったら、クレジット・タイトル後のシーンに出てきた。他の国の作品に比べて、音楽の使い方・選び方も含めて型にはまっているように感じてしまうのはなぜか。

12:30~14:30
 トーク・トゥ・ミーTalktoMe 監督:Lenka Chubulieva イギリス
  東洋的イメージのPV。イギリスの作品だったとは。

 パンチラインPUNCHLINE 監督:Christophe M. saber フランス
  これがこの日見た短編の中でのベスト1。とどめの一発を撃つ時の決めセリフにいいものが出てこなくてもめ始めるギャングの2人組。色々な映画のセリフを引用してみるのが面白い。犯行に使う自動車がワゴンR! 

 コープCORP 監督:Pablo Polledri アルゼンチン
  1人で始めた商売がだんだん大きくなって巨大企業となっていく様子をシンプルな線画で表したアニメーション。巨大化した会社はついに制御できない怪獣と化してしまう。このラストの動きがゴジラの咆哮っぽい。

 リンガーRINGER 監督:David Hardberger アメリカ
  通りがかった電話ボックスの電話が鳴る。鳴った電話に応答しようとボックスに入ると電話は鳴りやみ、ボックスからは出られなくなってしまう男の悲劇。スーパーマンには変身できないので出られないのである。

 レイトシーズンLATE SEASON 監督:Daniera Leitner オーストラリア
  ペーパークラフト風に表現されたキャラクターの造形が美しい。老夫婦が誰もいなくなった海で昼寝をしていると、2匹のヤドカリが現れて夫婦の耳に入り込む。このヤドカリのおかげで冷え込んでいた2人の関係が再びホットになる。これが今回一番気に入った作品。

 レヴィアタンLeviathan 監督:Erick Woolcott ペルー
  父親の行った最後の調査の秘密を知ることによって破滅する男。・アレハンドロ・ホドロウスキーの影響が感じられる作品。

 フェイス・ヴェラFAITH-VERA 監督:T. Fedorovskaya ロシア
  電球の光の点滅が亡くなった妻からのメッセージだと気づく無線技士だった老人。神の国に召されることの信仰心の強さを色のない画面が強調している。

 テラフォームTerraform 監督:Sil Van Der Woerd & Jorik dozy インドネシア/イギリス
  インドネシアの火山での硫黄採取により生計を立てている男のドキュメンタリー。普通だったら立ち入り禁止になるような火口付近で、危険なガスが充満する中を硫黄の塊を取ってくる。命を削る仕事なのに実入りは少ない。この硫黄は天然ゴムに添加される硫黄になるんだろうか? 最後に彼らを支援する募金の呼びかけが出る。

 ゼロZERO 監督:David Victori スペイン
  30分弱の作品だが3部構成になっている。こういう構成にせずにそのままつながっていても問題はない話の展開であるのが不思議。重力が0に突然なったら、ということと、母を交通事故で無くしたばかりの少年が母に会いたいという思いを強くする、という話が絡み合う。少年が天国に行きたいために重力が0になるのか? リドリー・スコットが1枚かんでいる作品。

 イバンズ・ケースIVAN'S CASE 監督:Phillipp Orlyanskiy ロシア
  自分の信仰に忠実に生きて、共産党に反革命的と烙印を押されて処刑されたイバンの実話に基づく作品。このプログラムの最後に方に信仰心の問題を扱った作品を並べたのは、なかなか面白い。


 このプログラムを見終わって、会場から出ようとしたら、NHK静岡放送局伊東支局の記者に呼び止められて、インタビューとなった。7月2日の夕方の静岡ローカルのニュース・ショー「たっぷり静岡」に使われるかもしれないとのこと。見終わったばかりのものについて聞かれると、もともとうまくしゃべれないんで、使えるような内容になっていなかったと思うが、どうなるんでしょう。(追記:訪れた人その1として登場。何か一言(音量が小さくて自分でも聞き取れない)言って、次の人になった。)


企画作品上映(ホテルサンミ倶楽部)
16:00~18:00
 THE NEXT GENERATION パトレイバー 大怪獣現る 前編・後編
  押井守監督のトークショーの後、上映。押井監督はもう20年も熱海に住んでいることを知って驚いた。怪獣映画は好きだけれども怪獣そのものには思い入れはない、怪獣が現れるという非日常的な状況に興味がある、ということを聞いて、これは自分の怪獣映画に対する思いもそれに近いことに気付いた。「大怪獣現る」そのものについては、スタジオ・ジブリの鈴木プロデューサーがリリーズにモスラの小美人の役をやらせたところが一番面白かった。完全にトタバタ喜劇である。

関連イベント
19:00~20:30
 熱海怪獣映画祭 Presents トークショー「熱海と怪獣」(熱海芸妓見番歌舞練場)
 出演:伊藤和典、井上誠、長谷川圭一

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  3人の年代の微妙な違いが、怪獣映画へのスタンスの違いを生んでいるというのが分かって面白かった。予想していたよりたくさんの人が来ていたんで、入れないかと心配してしまったくらいであった。良いタイミングで樋口真嗣(コンペ短編作品の審査員で熱海に来ている)がサプライズゲストで登場してより面白くなった。「キングコング対ゴジラ」の熱海上映がいつか実現するといいなあ。

 熱海国際映画祭&熱海怪獣映画祭が今後末永く継続してより良いものになり、熱海に色々なところから人がやってくるようになればいいなあと思う。
  


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2017/12/16

寒き日出かければ籤

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 12月10日、沼津の新仲見世商店街に新しくできた「昭和レインボー」というレトロな駄菓子屋のオープニング・イベント「昭和レトロまつり」に行ってきた。SCMメンバーのK氏からのお誘い(K氏の知人M君がイベントの手伝いをしていたのである)もあって(なんで、沼津から遥かに遠い遠州に住む人間の方が詳しいイベントの内容を知っているのだ!?)出かけた。このお誘いがなければ、正直行ったかどうかわからない。ある年代の特撮ファンにはかなり贅沢なゲスト(石田・ミラーマン・信之、きくち・帰りマンの中の人・英一、伴・キカイダー・大介、倉田・バトルフランス・成満、山添・BD7マジョ・三千代)だけれど、自分にとってはちょっと年代がずれていて、それほど魅力は感じなかったのだ。唯一、「ガンバの冒険」のエンディングテーマを歌った、すぎうらよしひろのミニライブは、その「冒険者のバラード」を生で聞けるのだけが、気を引かれた部分だった。
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 正午過ぎ、沼津駅でO氏とともにK氏を出迎え、会場の新仲見世商店街へ向かう。会場は準備中であった。K氏を呼ぶ声がして、誰かなと思うと、K氏の特撮弟子のM君の呼び声であった。今回のイベントの主催者である昭和の駄菓子屋を復活させた「昭和レインボー」の店主(社長)の田中さんをM君から紹介された。M君がわれわれのことをどう伝えてあったのか詳しくはわからないのだが、(アニメ特撮ファンの)先輩方と言われて、何かこそばゆい感じになる。

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 イベントの始まりは、すぎうらよしひろのミニライブから。当然「マッハバロン」の主題歌から始まる。お目当ての「冒険者たちのバラード」ではカラオケでなく、生ギターを弾きながら歌う。この歌をオリジナルの歌手で生で聞く日が来ようとは思っていなかった。
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 ミニライブ後は、K氏はゲストとの写真撮影、私はその間に駄菓子屋「昭和レインボー」を見学(70年代のグッズが多い)し、イベント参加者に無料で配られたくじ券でくじ引き。私は言って見れば参加賞の駄菓子セット。O氏は2等で何かよさげなものをゲットした。どうせ自分はくじ運はないからとこの時思ったのだが、夜の部で今年最大の幸運が舞い込むということは知る由もなかった。

 16ミリ・フィルムの上映会までは時間があるので、喫茶店にでも入ろうかということで
栗せんのほさかの奥の淡月居に行く。そうしたら、ゲストの紅一点、山添美千代さんが息子さんと入ってきて、驚く。こんな通りから奥まった地元の人でも知っている人は多くない店にやってくるなんて、田中社長か誰かが昨日連れてきたのだろうか? 一服しに来たようだったので、特に声をかけたりしなかった。自分が飲んでいるのと同じ淡月居ブレンドを注文したのが嬉しかった。

 16ミリ・フィルムの上映会では、映写機を初めて見たのか興味深げな人たちがだいぶいた。フィルム自体は傷などあまりない状態の良いものだったが、青みが完全に抜けた、いわゆるセピアカラーであった。「昭和レインボー」の隣の空き店補での上映だったが、やっぱり、フィルム上映はいい。

 夜のBAR&喫茶「ねこと白鳥」(昔の純喫茶・白鳥、その時の内装がかなり残されている)でのすぎうらよしひろのミニライブの前に食事を済ませておこうと、わざわざ浜松や東京方面からやってきたK氏の知り合いの方々と、沼津らしいものを食べようとボルカノに。どういう知り合いかと思ったら、私たちが大学時代にやっていたサークルの上映会に来ていた高校生たちだった。

 夜のすぎうらよしひろのミニライブは、昼の屋根はあるが屋外の特設会場とは違って室内できちんと椅子に腰かけて落ち着いて聞け、また、バトルフランスの共演もあり、より楽しめた。ライブの後はゲストにちなむグッズの各1品の争奪ジャンケン大会。最初は、ライブを終えたばかりのすぎうらよしひろサイン入りの「ガンバの冒険」のロマンアルバム! 自分も持ってはいるが、これは欲しいと、ジャンケンに参加。参加した人たちが少なかったこともあり、なんと勝ち残り、もらえることになった。本人から直接本を渡され握手もでき、感激である。

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2017/11/26

11人くらいいた

 土曜出勤の代休の20日の月曜日、三島の佐野美術館に行った。萩尾望都SF原画展を見るためである。朝10時開場なのでそれに合わせて妻と出かけた。美術館に着いたのは10時を少々回っていたが、表通り側の駐車場には車が1台もまだ止まっていなかった。庭園を抜けて美術館へ行くと、こちらの方の駐車場には5台くらい車がいた。平日の会館直後とあってそれほど人はいなかったが、自分と同世代の女性グループなどで、自分たちを含めて10人くらいはいた。

 原画を見て思うことは、やはり、うまい、の一言。カラー原画も多く展示されていて、それが印刷されたものと比べることもできて、原画の微妙な色遣いなどが、印刷されてしまうと消えてしまっているということに気が付いた。ハヤカワ文庫の表紙絵など懐かしいが、自分が読んだ記憶にあるのは多分1冊、「薔薇の荘園」くらい。ロジャー・ゼラズニイの「光の王」は持っていてもおかしくはないのだが、読んだ記憶も買った記憶もない。

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 そういえば、初めて買った車は赤いスターレットだったが、スターレッドと自分では呼んでいた気がする。

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