2025/06/26

エンジン・フォールト、何度目?

 6/18の夕方、我がC4ピカソで、エンジン・フォールトの警告が着いて消えた。今までの時より、短時間であり、エンジンに関する不調は感じていないので、それほど重大ではない感じがしたが、ディーラーに見てもらった。今回は、クーリングファンコントロールのエラーということで、クーリングファンレジスターの交換となった。これを交換してもフォールトが出て同じエラーであったら、電動ファンそのものの交換になる。さらに。前回の時には、電動スロットルバルブのエラーも記録されていて、こちらは交換していないので、こちらも交換した方が良いかもしれないとのことだったが、これはそのまま様子見継続である。


 ところで、コッポラの「メガロポリス」を見たら、主人公の乗る車はシトロエンDSであった。レトロな近未来物のお約束みたいである。

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2025/06/20

電脳の歌 スタニスワフ・レム

 スタニスワフ・レムの新刊「電脳の歌」を読み終えた。

 量子力学を学んでいた頃、本書の中核をなす「トルルルとクラパウツィウスの七つの旅」が「宇宙創世期ロボットの旅」というタイトルで集英社から出ていたのを読んで、今回の翻訳では「探険旅行その三、あるいは確率の竜」と題されている短篇に、笑い転げてしまった。量子力学が「竜子力学」(あるいは素粒子論が「素竜子論」)と呼べるものに翻案されていたからである。理解に苦しむ量子力学の根本の発想が、これほど面白い「おとぎ話」に換えられていた痛快さ。この瞬間に、自分にとってのSF作家のナンバーワンはレムだ、となって、その評価は今でも変わらない。この新訳で読み直したわけだけれど、40年前ほどには面白さを感じなかった。それは、量子力学の理解が自分の中で進んでしまったためか、それとも、この間に量子力学ネタの小説・映画をたくさん目にするようになったためか。今回読み直すと他の短編で現在の量子情報理論につながるものもあるのに驚く。この短篇集の作品は、1作を除いて主に1965年に書かかれていることも驚異である。現在の情報と物理学の重なり合い、最先端の科学技術の話題がすでに語られているのである。

 例えば、「探険旅行その六、あるいは、トルルルとクラパウツィウス、第二種悪魔を作りて盗賊大面を打ち破りし事」の第二種の悪魔は、マックスウェルの悪魔の本質を明確にしたシラードのエンジンに似ている。実は、シラードのエンジンなるものは最近、情報と物理学の関係の雑誌記事を読んで知ったので、昔読んだ時に比べるとこの短篇は面白く感じられた。1965年にシラードのエンジンを知っていたと思われるレムは、時代に先駆けた感覚を持っていたのだろう。シラードがこのエンジンについて最初に発表したのは1929年だけど、自分が物理学生だった頃はあまり話題になっていなかったが(逆に、情報のエントロピーと熱力学のエントロピーを同一視するのは危ないという注意の方がなされていたように思う)、このところ情報は物理だという考え方が一種の流行になっていて再注目されているのである。

 完全な初紹介の「ツィフラーニョの教育」は訳者泣かせの言葉遊びが特徴。特に「一人目の解凍者の話」は音楽用語が中心になったもので面白い。「二人目の解凍者の話」はどこが面白いのだろうか、と思って読んでいるうちに、唐突に終り、それで、この短篇も終わってしまう。はしごを外されて宙ぶらりんの状態に読者は置き去りにされる。何か深い意図はあるのかないのかも不明のまま。これもレムだ。

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2025/05/29

帰ってきた怪獣先生のソフビ怪獣展

Photo_20250529180901  SCMの中心メンバーである胡馬駿先生のソフビ展を見てきた。前回は見に行けなかったので、2回目の今回は行かねば、と新東名でC4ピカソを疾駆させたのであった。昔からソフビ人形やガチャガチャの人形の怪獣を集めていることは知っていたが(ダブってしまった快獣ブースカなどはもらったことがある)、これだけ展示されていると壮観である。退職して時間ができて、本物により近い色に塗り直したり、ツノを光るようにしたり、といった細工を施したもののできが、実に良い。こういうものの展示会が地元の文化施設でできて、平日でも見に来る人が途切れないというもの、彼と知り合った大学時代の頃からすると隔世の感。なんと、明日のテレビ静岡の「ただいまテレビ」という番組の中で生中継するとのこと(時間帯は18時20分くらい)。
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 久しぶり(2年ぶりくらいか)C4ピカソで高速道路を走った。タイヤをピレリのパワージィPOWEGYに換えて初めてである。タイヤ圧を高めに調整したばかりだったので、ちょっと跳ねる感じになり、グリップ力がプライマシーより落ちるのかなと思う。一方、ロードノイズは低く抑えられている印象である。80km/hくらいまでは乗り心地も良い。タイヤ圧が適正値だったら、多分、プライマシーと遜色ない乗り心地だろう。燃費もよさそうだ。コスパが良いタイヤだということは確実である。

 

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2025/01/15

C4ピカソが活躍する映画

 「動物界」をシネプラザ・サントムーンで見てきた。冒頭、主人公の高校生が母の見舞いに病院へ嫌々連れていかれるときに乗り込んだ自動車のドアの形状、内装のデザインが、あれ、これは我が愛車に似てないか、と思った。そのうちにフロントとリアが映し出されて、旧型のグランドC4ピカソだった。このピカソ、母親を探すとき、クライマックスで森の中に逃げ込むとき、大活躍である。
 その森の中で道を外れ藪に突っ込んで止まったピカソから主人公が飛び降りてさらに奥に駆け出していくラストシーンで、主人公に、かならず生きのびろよ~と声をかけたくなった。こういう気持ちになったのは久しぶり。この感覚は「ぼくのエリ 200歳の少女」の時と似ている。「ロブスター」も連想させるけれど、こちらの方が未来への希望に満ちている。
 この作品の上映前に、マン・レイ×ジム・ジャームッシュの映画『RETURN TO REASON/リターン・トゥ・リーズン』の予告編をやっていて驚いた。リュミエールに続いてマン・レイが地元の映画館で見れるというのは信じがたい。

 で、そのリュミエールだが、シネマサンシャイン沼津で「リュミエール!リュミエール!」が上映されて見にいった。これは、リュミエールの会社で撮影された1本50秒の作品を110本まとめたものである。フォーレの音楽がつけられ、解説のナレーションが入る。1作品(メリエスのような作品)を除いて見事に修復されていて、黒白のパンフォーカスが美しい。19世紀末の記録としても価値がある(日本撮影のものもある)。ナレーションの訳が字幕で出るのだが、これが映画だという構図の画面を邪魔なしで見れる吹替版であってほしかったと思う。調べてみたら、前作にあたる2017年公開の「リュミエール!」は吹替版だったので、同じようにできなかったのかな。コッポラの2019年の「工場の出口」のリメイクがオマケでついている。

「ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い」も見た。力作である。ラルフ・バクシの「指輪物語」を連想したり、3DCG背景のシーンでは、フライシャーの立体模型背景みたいだ、と思った。歳をとったためか、戦闘シーンが長く続くと、見ているのがしんどい。ガンダルフに会う続編が見てみたい。

 実は、今年の正月の初映画は「妖星ゴラス」。画像も音響もクリアで、二瓶正典(正也)の声ってこんな感じだったけ、と思う。今まで気にかけていなかった音楽が気になって石井歓について調べてみたら、かの石井真木の兄で、なんと我が母校の学生歌(歌った記憶はないが)の作曲者だった。来年は、ぜひ「宇宙大戦争」が見たい。

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2025/01/09

D.ボームには手を出すな!

 暮れにNHKで「量子もつれ アインシュタイン 最後の謎」を見て、買ったきり放置していたルイ―ザ・ギルダー『宇宙は「もつれ」でできている』(ブルーバックス)を読んだ。
 学生時代、量子力学を学び始めた頃、ボームの「量子論」(隠れた変数理論)には手を出してはいけない、みたいな話があったのを思い出す。ランダウ=リフシッツの教科書が一世を風靡していた時代だったが、量子力学演習担当の助手は「ランダウの教科書では量子力学は使えるようになっても本質の理解はできない。朝永振一郎を読め」といい、量子力学の担当助教授は「朝永さんのはスピンの話がないのが欠点。もっとも間違いが少ないと言われているディラックの本でもここは間違っている」といい、和文タイプ打ち・数式手書きのプリント(ランダウをもうすこしかみ砕いた感じ)を作って講義していた。ベルの不等式についてのアスペの実験はちょうどそのころ行われていたのだが、話題にする先生はいなかった。
 その当時のクラスの指導教官だった助教授の息子さんが研究者になって「入門 現代の量子力学 量子情報・量子測定を中心として」という現在の量子力学の最先端がわかる本を書いている。これは3年くらい前に読んだが、量子力学は情報理論であるという立場で書かれていて、波動関数の収縮はない、観測により世界が分岐することもない、という説明は、波動関数は確率分布にすぎないのに観測したら「収縮する」という考え方を受け入れることができなかった自分には、腑に落ちるものであった。
 NHKの番組の方は、妻も一緒に見ていたが、「量子もつれ」の説明を見て、これは「もつれ」てないんじゃない、と言った。遠く離れた二つの粒子を測定して片方がAならもう片方もAになる、という遠距離相関(いわゆる非局所性)が強調されていたためだろう。

(補足)
 『宇宙は「もつれ」でできている』を読んで一番面白く思ったのは、ベルの不等式が成り立っていることを初めて実験で示そうとしたクラウザーの装置に、映写機に使われるフィルム送りの間欠動作を司る歯車が使われていたこと。この部分はNHKの番組では触れられていなかったと思う。
 さらに映画がらみでいうと、オッペンハイマーがボームの隠れた変数理論を取り合わなかったこと(ボームはオッペンハイマーの弟子で、オッペンハイマーの査問会に証言者として呼ばれ、自分たちが不利になる質問に対しては黙秘権を行使したが、合衆国にはいられなくなった)に対して、「ビューティフル・マインド」のモデルになったジョン・ナッシュがプリンストンでオッペンハイマーとやりあい、それが最終的な引き金になって、精神に変調をきたしたことも初耳で面白かった。

 

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2025/01/01

2024年CS,BSで見た映画

 今年も160本見た。仕事が再び週5日になったので録画する本数より見れる本数が減った。ハードディスクの残容量がやばくなってきた。

 160本の中からこれ1本を選ぶとすると、「雲の上団五郎一座」。フランキー堺、エノケン、三木のり平らの喜劇人メンバーに筑波久子がからむ。こういう喜劇の傑作が見れたのがうれしい。
 邦画の昔(自分が子供の頃)の作品では、タイトル・アニメが面白かった「カモとねぎ」、エースのジョーの「 早射ちジョー 砂丘の決斗」。ようやく見れた「カルメン故郷に帰る」、同じく高峰秀子の子役時代の「愛の世界 山猫とみの話」も興味深かった。ようやく見れたということでいえば「新幹線大爆破」もそうだ。当時の時代を色濃く感じる。初公開時に見て以来の「喜劇役者たち 九八とゲイブル」は、デビュー当時のタモリの芸が記録されているという意味では、今現在の方が価値があると言える。「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」も久しぶりなのだが、以前にに見た時よりも楽しく見れた。地元の沼津で撮影された「男はつらいよ奮闘篇」(これもやっと見れた、に入る)「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」。前者は、榊原るみが昔の沼津駅の階段を上がっていく辺りのシーンがいい。

 監督特集ものでは、ベルギーのシャンタル・アケルマン作品を初めて見てこのような監督がいたのだと認識を新たにする。4本見た中では、ミュージカルの「ゴールデン・エイティーズ」、マルクス兄弟へのオマージュがある「アメリカン・ストーリーズ/食事・家族・哲学」が面白い。ハンガリーのメーサローシュ・マールタも同様で、4本のうちビートルズ映画っぽい「ドント・クライ・プリティ・ガールズ!」が一番面白かった。
 ゴダールも未見の4作品を見たが、アンナ・カリーナが出ている「 小さな兵隊」よりもブリジット・バルドーが出ている「軽蔑」の方が面白く感じた。昔のサイレント・コメディのようなギャグがあるのもいい。「カルメンという名の女」は弦楽四重奏にはさまれて進行していくのが「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生」の「DEATH」編に影響を与えたのでは、などと考えてしまう。トリュフォーの「大人は判ってくれない」も再見したが、ヌーベルバーグの監督ではトリュフォーが一番好みにあうなと思う。ヘルツォークは3作品見たが、ムルナウのリメイクである「ノスフェラトゥ」が一番面白かった。クラウス・キンスキー、イザベル・アジャー二が良いのである。
 エドガー・ライトは「ショーン・オブ・ザ・デッド」「スコット・ピルグリムVS邪悪元カレ軍団」の2本とも楽しかった。こういう映画が実は一番好きなのであるが、なかなか本当に面白いと思える作品には出会えない。 コーマンの「血まみれギャングママ」も再見してそう思う。
 作品をほとんど見ていなかったホウ・シャオシュン監督作品は6作品見たが、自伝的要素がある「風櫃の少年」「童年往事/時の流れ」がいい。そこはかとなく日本の影響が見えるけれども、小津安二郎の影響が大きいように思う。

 洋画でもようやく見たよというのが 「バンド・ワゴン」「アリー/スター誕生」「アリゾナ・ドリーム」「 愛のメモリー」「フィラデルフィア」「ビューティフル・マインド」「ミスティック・リバー」。劇場公開時に見ておくべきだった。劇場公開時に予告編等を見て、見たいなと思ったにもかかわらず見逃した「コーダ あいのうた」「キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱」「ドリーム・ホース」「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」「ライトハウス」「ムーンライト」「MEN 同じ顔の男たち」「アンチャーテッド」も同様に見ておくべきだった。アジアの映画では「冒険活劇/上海エクスプレス」、「プアン/友だちと呼ばせて」(タイ)、「呪餐 悪魔の奴隷」(インドネシア)、「青いパパイヤの香り」(ベトナム)、「伝説の女優 サーヴィトリ」「途中のページが抜けている」「エンドロールのつづき」(インド)。

 ドキュメンタリーは「 劇場版 荒野に希望の灯をともす~医師・中村哲35年の軌跡~」「カンフースタントマン 龍虎武師」「キャノンフィルム爆走風雲録」「ようこそ映画音響の世界へ」。

 西部劇は、「3時10分、決断のとき」に一番びっくり。2007年にこのような作品が作られていたとは。カット割りのお手本になるような映画だ。久方ぶりに再見した「荒野の決闘」はラストシーンが「ルパン3世 カリオストロの城」だなと思う。「馬上の二人」(ジェームズ・ズチュアートはジョン・ウェインにはなれない)「野獣暁に死す」(仲代達也主演のマカロニ・ウエスタン)「ロイ・ビーン」(西部劇の時代は終わった!)。

 

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2024/12/31

2024年に劇場で見た映画

 今年、劇場やそれに準ずる所で見た映画は74本。うち短篇が10本。旧作のリバイバル上映が14本(午前十時の映画祭で「宗方姉妹」「小早川家の秋」「ネットワーク」「チャイナタウン」など、「ショコラ」「フォロウィング」も見た。アニメでは「千年女優」「雲のむこう、約束の場所」「火垂るの墓」「ルパン3世カリオストロの城」など(前2本は初見))。新型コロナ感染症のため配信という形で公開されただけだったディズニーの長編が2本(「あの夏のルカ」「ソウルフル・ワールド」)。地元開催のしずおか映画祭で劇場では見ていなかった「わが母の記」。こういう旧作の方が心に残る1年だった。

 で、今年の新作映画で自分の好みのベスト10(順不同に近いがなんとなく気に入った順)

1 流転の地球-太陽系脱出計画-
2 DOGMANドッグマン
3 ロボット・ドリームズ
4 めくらやなぎと眠る女
5 リンダはチキンがたべたい!
6 デューン砂の惑星PART2
7 画家ボナール ピエールとマルト
8 憐れみの3章
9 瞳をとじて
10 オッペンハイマー

次点(10番目とは入れ替わってもいいかもと迷った作品)
  マッドマックス:フュリオサ
  きみの色
  お隣さんはヒトラー?

 10番目が「オッペンハイマー」になったのは、NHKで「量子もつれ」の番組を見て、そういえば来年は量子力学100年だと思った影響が出たかも(量子物理学の立役者たちがこんなにたくさん登場する映画は他にない)。

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2024/12/25

タイヤが鳴かない

 今日、映画を見にBiViという商業施設に行った。ここの駐車場は床が普通のコンクリートではなくリノリウムみたいな表面になっていて、ハンドルを操作するたびに、タイヤがキューキュー鳴っていてのだが、今日は全然音がしない。プライマシーでは出ていた音がしないのである。とりあえず、タイヤを新しくして、一番、びっくりした出来事であり、はっきりとわかる違いである。XLなので変形しにくいのかな。

 因みに見に行った映画は「ドリーム・シナリオ」である。途中まで面白かったのだが、だんだん尻すぼみ。A24製作の映画ってあたりバスレが大きい気がする(もちろん、自分にとって、である)。

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2024/12/15

沼津に怪人現る

映画空間 中野 さんのチャーリー・バワーズ上映会の第3回にやっと行くことができた。会場は、入サ岩﨑商店(だったところが、現在貸しアートスペースのようなものになっている。2階には宿泊もできるそうだ)。今回は『怪人現る』である。サイレント時代のバワーズの傑作である。輸入盤のBDを持っていて、静岡シネギャラリーでの劇場公開で見た以外にも何度か家のテレビで見ているわけだけれど、こういう上映の形で見ると、今まで見落としていた(あるいは、見た瞬間には何か思ったが忘れてしまった)ところに気が付けるのがいい。今回は次の2点。
 その1 ストップ・モーション・アニメーションは、同時期の「キング・コング」のウィリス・オブライエンより、ずっと上手いと思う。昨年熱海怪獣映画祭で見た「ロストワールド」と比較上映はできないか?
 その2 ノーマン・マクラレンが「開会の辞」でやったことをすでにやっている。マクラレンの手法はピクシレーションと呼ばれるけれど、ピクシレーションの先取りである。「開会の辞」を見た時、どうしてこんな発想ができるんだろうと思ったが、バワーズという驚異の先駆者がいたのであった。多分、マクラレンはバワーズは知らずに作っていたような気がするが、本当は見ていたりして。

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2024/12/07

暦の上では12月、ロボット夢見るセプテンバー

 シネマサンシャイン沼津で「ロボット・ドリームズ」を見てきた。アース・ウインド&ファイアーの「セプテンバー」を使っているのに、おお、と思う。一切セリフのないこの映画で、この曲の歌詞がセリフ替わりでもある。もう一度この曲が印象的に使われるのに感激。この曲をこのように使っていることだけで大好きになってしまう作品である。実写映画的なカット割りが良い。タイトルの「ドリームズ」は名詞ではなくて動詞であることに途中で気づく。画面の片隅で色々オマージュを捧げているようなのであるが、その中にマジンガーZがいるように見えた。

 スペインの実写映画監督がアニメも作る、ということでは、フェルナンド・トルエバの「チコとリタ」(2010年)というキューバ出身のジャズ・ピアニストを描いた作品を思い出す。この作品はとある映画祭で一度上映されただけで一般公開されなくて、輸入盤DVDで見たのだけれど、音楽と一体となったアニメーションが心地良かった点では、「ロボット・ドリームズ」と共通する。スペインのアニメーターでこの両方に関わったという人はいるのかな?

 

 この映画を見た日、サングリア沼津店に行き家族でスペイン料理ランチ。サングリア沼津店が来年の1月半ばに閉店してしまうと聞き、妻の還暦祝いを兼ねて、閉店を惜しんだのであった。スペインが主な舞台の「サラゴサ手稿」も読んでいるところなので、スペインな半日であった。

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