砂の惑星と流転地球
SF映画の大作を2作「デューン砂の惑星PART2」「流転の地球 太陽系脱出計画」を見てきた。その感想。
「デューン砂の惑星PART2」は公開されるのを待ていた作品だった。前作と同様に原作を丁寧に映像化していて、これで最後まで描かれるのかと思ったら、原作とは違った展開になり、この続きが見たいと思うちょっと驚くラストシーン。全体を通して思うのは、同じ監督の「メッセージ」にも通じる、未来がわかっていても、今この瞬間の自由意思で望む未来を切り開けるはずだということ。映像表現としては、砂虫を乗りこなすシーンが白眉なのであるが、新鮮な驚異を感じないのは、原作小説の影響下に生まれた多くの映画(トレマーズ・シリーズその他、「風の谷のナウシカ」など)で似たシーンをすでにみてきたためだろうな。
「流転の地球 太陽系脱出計画」は全然知らなかった作品だが、シネプラザ・サントムーンで上映されていて、「三体」の作者の短篇が原作だというので見に行った。映画では初めて見る宇宙エレベータや、月面での作業のシーンで「SFは絵」だからこういう「絵」が見たいというショットがあって、久々の宇宙SF映画の快作だと思った。東宝特撮映画を思わせる部分もあり、メインストーリーは「妖星ゴラス」のパワーアップ版だなと思う。これに絡むサブストーリーは「2001年宇宙の旅」的なAIの話。今年の午前十時の映画祭に「妖星ゴラス」が選ばれたのはこの作品があったからなのかな、とも思う。原題には最後に2が付いているので1があるわけだけど、日本での公開は? 1を見ないでも十分見れる映画ではあるけれど。調べてみたら、1はこの作品の後の時代の出来事を描いたものらしい。
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