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2022/01/29

シトロエン・ディスパッチ

 新しいC4のデビュー・フェアをやっているというので、1年点検の予約を兼ねて、シトロエン沼津に出かけた。ブルーアイスランドというボディカラー、1.2Lターボのガソリン・エンジンのshineというグレードが試乗車として用意されていた。ALCとしては、売れ筋だというディーゼル・エンジンの試乗車もあるが、それは別店舗だとのこと。自分のピカソでよく走っている道を短時間試乗させてもらった。
 C5エアクロスに採用されているのと同じプログレッシブ・ハイドローリック・クッションというダンパーによる乗り心地が、やはり良い。ピカソも乗り心地はいいのだけれど、そのピカソでもガツンときてしまうようなバンプを柔らかくいなしていく。C5エアクロスより低価格でこの乗り心地が手に入るのは魅力だ。シートは、C3から採用されているアドバンストコンフォートシートだが、C3のシートに座った時程気持ちの良い柔らかさだと感じず、ピカソとの違いがあまり感じられなかった。不思議だ。
 ガラスルーフは昔のホンダのCR-Xのように外側、斜め上に開いていくタイプである。ピカソは広大なガラスルーフを持つが、初夏には開いてほしいなあ、と思うことがあるので、ヘッドルームを確保してオープンする仕組みというのは良いのである。スマートパッドサポートというタブレットホルダーが助手席前に用意されている。ナビは付けられないそうで、この部分を利用して、グーグルマップなんかをナビ代わりに使えということだそうだ。タイヤが195/60R18という、あまり見かけない、車に対してちょっと大きく感じるサイズである。乗り心地と燃費の両方への対策だとのこと。後席に年寄りを乗せることがあまりないなら買い換えてもいいかもと思ってしまうくらい、シトロエンらしい魅力にあふれた車である。

 

 ウェス・アンダーソン監督の新作「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イブニング・サン別冊」を見た。時代設定が1960年代後半で、このころのフランス車、特に、シトロエンの2CV、DS、Hトラックなどが頻繁に画面に登場する(一番活躍するのは、ルノー・ドーフィンだが)。アメリカの新聞のフランス支局が発行する日曜版から発展した雑誌の最終号の記事の紹介という形式なので、編集部の様子を間に挟みながら、主に3つのストーリーが展開する。最初のストーリーの、レア・セドゥの女看守が魅力的である。ビル・マーレイ、フランシス・マクドーマントなどの役者陣がいい味出している。このところ気になっている女優のシアーシャ・ローナンが出ているのには気が付けなかった。編集部のデスクに座っている足のきれいな女の子が気になったのだけれど、演じているのは誰なんだろう。「タンタン」のようなフランスの漫画をそのまま動かしたようなアニメーションも挟まって、面白く楽しい映画であった。機会があれば、もう一度以上見に行きたいな。

 エンジンのことについて書き落としていたので補足。(1/30)

 1.2Lターボのエンジンは、ヨーロッパの典型的なダウンサイジング・ターボだけれど、こう配がきつめの上り坂を走ったけれど非力であるとは感じず、アクセルレスポンスも、ピカソの1.6Lと変わりない。踏み込んだ時に、4気筒とは違う3気筒だなと感じる大き目の音がするだけである。車自体の遮音性は良いので、普通に走っている分には何の問題もない。

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