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2020/12/25

天地の真理をシンジよう

 来年早々の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の劇場公開に先立ってリバイバル上映された「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」3部作「:序」「:破」「:Q」を見に行った。今までテレビ放映すら見ていなかったのでこれが初見である。1週間ずつの上映なので上映されている地元の3館の上映時間のうち一番見に行きやすい時間を選んだら、「:序」はららぽーと沼津、「:破」はサントムーン柿田川、「:Q」はBIVIで、というようにすべて別の映画館で見ることになった。

 元のテレビシリーズの時もそう感じたのだが、自分とほぼ同世代の監督以下のスタッフが大学時代くらいまでに見て感銘を受けた映画やテレビ番組等の、あのシーンやこのイメージのインパクトを劇伴を含めて再現したいという意欲で作られているなあと思う。それと同時に、自分もまた仲間たちと20代の頃自主映画を撮っていて、同じようなことをしていたなあと思い出す。箱根をロケハンして芦ノ湖スカイラインで撮影しそこで撮ったシーンにはベートーベンの交響曲第9番の合唱の部分をつけたり、ちょっと忘れられてしまっている感じの懐かしのヒット曲を使おうと天地真理の曲をエンディングに使ったりした。これは、キューブリックの音楽の使い方を一度やってみたかったということだった。

 とうことで、「:破」は、「今日の日はさようなら」を林原めぐみに歌わせて使ったのにぐっときてしまった。「恋の季節」や「ふりむかないで」を使ったんだったら、自分たちが昔やったように天地真理の曲も使ってほしかったと思って1週間後、「:Q」を見たら、冒頭で見事に「ひとりじゃないの」が鼻歌で聞こえてきた! シンジとカヲルのピアノ連弾はまるで「トムとジェリー」だったんで、本当は笑わせたいシーンだったのかなあと思う。

 テレビシリーズはディックの「ヴァリス」3部作の「神学」と「デビルマン」の「黙示録」からの影響を感じること大であったが、「:Q」では「2001年宇宙の旅」の方に寄っていて、「幼年期の終わり」的なより合理的に解釈できる謎解きが「シン・エヴァンゲリオン劇場版」ではあるのだろうか? それとも、再びあれはなんだ~のメタ・フィクション化するカオスとなるのか。

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