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2018/09/16

ハロウィンがやってくる

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 4年位前にネット上で、ディズニーやワーナーの作品で声優としても有名なコメディアン、ビリー・ブレッチャーが主演(というか一人芝居)した、実写・アニメ合成特撮コメディ'THE FRESH LOBSTER'を見つけてこれは凄いと思った。それで、この作品が入っているDVDが欲しいと、探してみたら、"GROTESQUERIES"という怪異な短編映画を集めたものに入っていて、即買ったのであった。
 'THE FRESH LOBSTER'は期待にたがわない怪作だった。アレクセイエフの「禿山の一夜」なども入っていたので買って損はないものだったが、もともとのフィルムの状態も良くなく、それをそのままテレシネしているだけのような低画質であった。だから、もう少しまともな会社から画質の良いものが出たらいいのに、と思っていた。
 それが、 CARTOONS ON FILMというところから"CARTOON ROOTS HALLOWEEN HAUNTS"というタイトルのブルーレイで出たのである。これは買うしかないとかなり前に買ったのだが、先日、やっと見ることができた(いつものパターン)。

1 THE HAUNTED HOTEL 1907年 J.Stuart Blackton
 アニメーションの祖のひとりブラクトンの物体アニメである。「幽霊ホテル」としてアニメーションの歴史書に載っている作品。自動的にトランクなどの荷物が運ばれて行ってしまう、とういことだけならいいが・・・。

2 THE PUMPKIN RACE 1907年 Romeo Bosetti
 これも実写物体アニメを使ったコメディ。アニメーションのシーンは1よりずっと少ない。巨大なカボチャが馬車の荷台から転がって村中を転げまわる、というだけの作品。

3 OUJA BOARD 1920年 Dave Fleischer
 インク瓶小僧(道化師ココ)シリーズの一編。OUJA BOARDというのは、日本のコックリさんである。黒人の召使が勝手にこのボードを使ったために、とんでもないことが起こるという話。1,2のような物体アニメもある。一見の価値あり。

4 JUST SPOOKS 1925年 Walter Lantz
 フライシャー兄弟とともにブレイ・スタジオにいたランツの初期作品。作品の構造は、フライシャーのインク瓶小僧シリーズと同様。ランツが描いたキャラクターが画面から飛び出して・・・である。実写アニメ合成シーンもあり、この手法の本家フライシャーの3より面白く感じる。ディンキー・ドゥードルDinky Doodleシリーズ作品。

5 KO-KO SEES SPOOKS 1925年 Dave Fleischer
 再び、インク瓶小僧シリーズの作品。ココがお化けに出会うという話。

6 ALICE'S MYSTERIOUS MYSTERY! 1926年 Walt Disney
 ディズニーのアリス・コメディ。ミッキー・マウスに近いデザインのネズミが悪役で登場している。フェリックスみたいな猫とアリスがソーセージ工場の謎を解決する・・・?

7 SLICK SLEUTHS 1926年 Dick Huemer
本作の1930年のカラー・リメイク版が「マットとジェフの珍探偵」「小粋な探偵」という日本語タイトルで収録されているDVDが発売されている(いた?)。本国でもこちらのバージョンが有名だが、そのオリジナル黒白サイレント版。探偵のマットとジェフが幽霊を追いかける話。廊下の左右に並んだドアを出たり入ったりする典型的なギャグがある。

8 PETE'S HAUNTED HOUSE 1926年 Walter Lantz
 4と同様ランツのディンキー・ドゥードル・シリーズ作品。これも面白い。ブレイ・スタジオ時代のランツ作品は他のDVDでも見て面白いと思ったことがある。アニメ製作者としてスタートしたばかりなので、いろいろアイディアをぶち込んで作ろうとしていて、何が起こるかわからない楽しさがあるのである。

9 SURE-LOCKED HOMES「フェリックスのシャーロック・ホームズ」 1928年 Otto Messmer
 日本発売のDVDで見たことがあるので、オチが分かってしまうと怖さ半減という話である。典型的なデザインの中国人の洗濯屋が出てくる。当時、中国からの移民の多くの職業は洗濯屋だったという時代背景の反映。
 
10 THE FRESH LOBSTER 1920年代 出演Billy Blecher
 "GROTESQUERIES"の解説では、1928年作、後に音楽がつけられて1948年に再公開となっていたが、1928年作とは同定できないようで、1920年代作という表記に変わっていた。A Billy Bletcher Hilarity(ビリー・ブレッチャーの大騒ぎ)と副題がつけられた実写アニメ合成(ありとあらゆる特撮技術が使われている)のサイレント・コメディである。チャーリー・ボワーズの「イッツ・ア・バード」It's A Bird(1930年)と並ぶアニメーションと実写コメディを結合した注目作である。
 収録作は48年版で、プロデューサーMax AlexanderとHarvey Pergament、音楽Rex Dunn、撮影Harry Forbesのクレジットが出るが、監督やアニメーション担当の名前は出ないので、これだけの技術を盛り込んだのが誰か不明である。
 夜食に食べたロブスターが体内で暴れだし、体外に出て巨大化して、ビリーを襲うというお話である。

11 THE WITCH'S CAT 1929年 KODAK A Kinex Studios Production
これも制作者についてはよくわからない作品。人形アニメであるが、一部に粘土が使われていてメタモルフォーゼするシーンがある。立体のフェリックスという感じの黒猫が主人公である。

12 THE HAUNTED SHIP 1930年 John Foster & Mannie Davis
 ヴァン・ビューレン・スタジオのイソップ・シリーズの作品。このスタジオの特徴でもあるのだが、腕の立つアニメーターがやったシーンが時々現れて、このシーンの作画は凄いと感動してしまうのである。舞台はディビー・ジョーンズの幽霊船(パイレーツ・オブ・カリビアン!)である。

13 SKULLS AND SCULLS「フェリックスのボートレース」 1930年 Otto Messmer
 9より面白い。よく動く。頭蓋骨とボートの漕ぎ手を示す言葉の発音が同じことから発想しただけの作品だが、このダジャレに案外センスを感じたのである。

14 WOT A NIGHT 1931年 John Foster and George Stallings
 ヴァン・ビューレン・スタジオのトムとジェリー・シリーズの作品。ネコとネズミではなく、のっぽとちびの二人組の人間キャラクターが主人公である。アイワークス的な骸骨の踊りをやってみたかったのだな。これも時々、凄いと思うシーンがある。

15 BOLD KING COLE「勇敢な王様」 1936年 Burt Gillett
 ヴァン・ビューレン・スタジオのレインボー・パレード・シリーズのフェリックスである。なぜか、これだけカラー作品である。日本で売られているパブリック・ドメインDVDより画質はいい(キズの修復とか手をかけたようである)。


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