騎手物語(1940年黒白トーキー)-ボリス・バルネット傑作選その4
その昔、マルクス兄弟のMGM時代の特集上映3本立てを見たとき、競馬を題材にした「マルクスの一番乗り」が一番楽しく、面白かった記憶がある。今回のバルネット特集も、もう1本残っているのだが、やはり競馬(二輪の馬車に騎手が乗る形)を扱った本作品が今のところ、一番楽しく感じた作品だ。とにかく、「スターウォーズ」を先取りしているかのような競馬のシーンのスピード感が楽しいのだ。走る馬たちを追いかけながら撮影している車の影が馬場に映るのもご愛嬌。コルホーズの農場が出てこなければ、誰もソ連の映画だとは思わない典型的コメディである。
主人公のベテラン騎手トロフィーモフの孫娘に求愛したい青年が出てくるが、「マルクスの一番乗り」みたいになるかと思ったら、競馬が始まるとこの青年はどこかに行ってしまう。このいい加減さもハリウッド・コメディ的。
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