青い青い海(1935年黒白トーキー)-ボリス・バルネット傑作選3
爆笑問題の田中とオードリーの春日みたいな凸凹コンビが、嵐で難破した船から漂流したどり着いた海辺の村(海はカスピ海、アゼルバイジャンの村)で、船員として働くことになる。その地の美しい娘と知り合い、好きになり、恋のライバルになり・・・という話。ハリウッドの凸凹コンビ・コメディ風表現も多く、楽しい。ミュージカル・コメディとされているが、歌は、二人と出会うシーンで娘が歌うくらいである。小柄な方のユセフがウクレレなのか小型のギターなのか持ち歩いていて、これを弾いて若大将のように歌うシーンでもあるのかと思ったが、結局ない。71分という中途半端な長さなので、もしかしたら、歌のシーンがいくつかカットされてしまっているバージョンではないか、とも思う。
映画的演出として、おおっと、思ったのは、天候が悪化して海水が凸凹コンビがいる船室に入り込むシーン。何度目かの海水の流入とともに甲板にいた娘がずぶぬれで、いきなり立っている! このタイミングはアヴェリーのように素晴らしい。
カスピ海の自然を撮ったシーンがところどころでかなりの長さで挿入されていて、黒白でありながら、タイトルどおり海の青さを感じさせる。北の人間の南の海への憧れを強く感じた。
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