いまひとつの地球 Another Earth
ハワイから帰る飛行機の中で日本未公開のSF映画を見た。マイク・カヒール監督のAnother Earthである。日本語吹き替えや字幕はなかったので英語版をそのまま見た。聞き取れたセリフは多分半分以下。でも、突如現れたもうひとつの地球(そこはわれわれの地球とそっくり同じで、もう一人の自分がそこにいるらしいのだ)に気をとられて、相手の家族の命を奪った交通事故を起こしてしまった若い女性が、交通刑務所での刑期を終えて自宅に戻り、高校の清掃員をしながら、もう一つの地球への夢と交通事故の被害者に対する贖罪の思いの間で揺れる心を映像化していることは理解できた。映画祭で賞を狙うような若い映画監督にありがちなドキュメンタリー風映像は、ゴダールの「アルファビル」を連想させる。日本で公開されてもう一度見たい作品だ(その際には東部事業所さん、ジョイランド沼津で上映お願いします)。
この映画の我が地球にそっくりなもう一つの地球というのは、どうやらやっぱり、量子力学の多世界解釈の影響らしい。日本の新書サイズの一般向け科学書でも、この話題を扱った本がいくつもでているわけで、世界的な流行なのだろう。そうすると、「ウルトラマンガイア」で量子コンピュータが出てきたのはその流れをいち早く取り入れたということになるなあ。
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