逆光
ピンチョン全小説第2弾「逆光」上下が発行された。 アマゾンに注文して手に入れた。少しだけ読んだ。ジュブナイルSFのような初期手塚漫画のような、あるは、フランスのマンガ「タンタンの冒険」のような、また、飛行船ということでは「天空の城ラピュタ」のような雰囲気の始まりである。「メイスン&ディクスン」より更に読みやすそうである。でも、上巻だけで862ページ、下巻も832ページという長さである。読みやすくても、それなりの時間はかかる超大作である。
パラパラと下巻の訳注だけ見ていたら、323ページに「ワーナーブラザーズ製作のアニメ『ルーニーテューンズ』に登場するキャラクター、エルマー・ファッドのもじり。(中略)日本語吹き替えではサ行の部分をハ行で発音する癖がある(英語ではrの音がwの音になる発音)ことになっているので、以下、訳文はそれに従った。」というのを見つけてうれしくなった。ピンチョン作品にはほとんど必ずワーナー漫画のキャラクターの引用があるのだが、ここまできちんとした訳注が入ったのは初めてである。訳者の木原善彦には注目である。
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