月面卓球
朝日新聞の映画評を読んでこれは見逃してはならぬと思った「月に囚われた男」MOON がシネプラザ・サントムーンで上映が始まったので、知らない間に上映が終わっていたとならないうちに見に行った。「地球に落ちてきた男」に主演したデヴィッド・ボウイの息子ダンカン・ジョーンズが監督した低予算SFというのは見ものである。
「2001年宇宙の旅」と「ブレードランナー」がイメージとアイディアの元になっているのはすぐにわかる。宇宙基地で植物を育てているのは「サレント・ランニング」だなあとちょっと忘れていた映画も思い出させてくれた。「ソラリス」をちらっと思わせるシーンもあって、その後の展開を一瞬ミスリードさせられた。途中からお話は完全にフィリップ・K・ディック的「今何年、私は誰?」になる。月面基地の秘密がわかるところでは、プリースト原作の「プレステージ」(この作品もまた、「私は誰?」がテーマである)を連想させた。
主人公が1人でいる月面基地には、なぜか、卓球台があって、卓球をするシーンがある。驚いたのは、主人公のグリップがペンホルダーだったこと。韓国語が使われているのと何か関係があるのか?
ガーティというHAL9000にあたる人工知能が出てくるが、その声を、一時期御贔屓にしていた俳優ケビン・スペイシーが当てている。久しぶりのスペイシーの声は、やはり、渋い。
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