Dr.パルナサスの鏡
久しぶりにギリアム作品を見た。ギリアムは「未来世紀ブラジル」で一躍気になる監督に1人となって、「バロン」「フィッシャー・キング」「12モンキーズ」と一時期その作品を追っかけて見ていたのだけれど、90年代後半からの作品は見逃していた。ギリアムらしい鏡の中の世界は、ティム・バートンの「チャーリーとチョコレート工場」あたりの方がより毒々しさを感じさせるわけで、ギリアムも丸くなったか、というか、ギリアムの影響を受けた後輩達が乗り越えて行っている、というべきだろう。急死したヒース・レジャーの代役を、ジョニー・デップ(「ギルバート・グレープ」や「シザーハンズ」が懐かしい)、ジュード・ロウ(「未来世紀ブラジル」と並んで好きなSF映画である「ガタカ」でその名を覚えた)、コリン・ファレル(「マイノリティ・レポート」に出ていたということだが記憶にない)の3人にやらせるというのは苦肉の作だったのだろうけれど、最初から意図していたようなできである。
リリー・コールを起用して魅力的に撮っているのがやっぱり良い。他に気になったのは、どてらや着物をパルナサスやヴァレンティナが着ていて、ラストシーンで日本の女子高生ファッションの女の子達が写って、「雨」という名前のレストランが出てきたこと。
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