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2009/05/05

定本アニメーションのギャグ世界(森卓也著、アスペクト)

 森卓也師の名著(今はなき奇想天外社から出ていた)の復刻増補版(増補部分が多くて、400ページを越える分厚い本)が出た。某SNSの知人の日記で知り、あわてて手に入れた。こういうときには、amazonはありがたい。

 「アニメーションのギャグ世界」がなければ、私たちは「トムとジェリーの本 なかよくけんかしな」を作らなかっただろう。ギャグアニメって何だということを、丁寧に教えてくれる本であった。再刊されれば良いなと長らく思っていた。ただ、最初にこの本が出て以来、カートゥーン関係の情報が簡単に手にはいるようになったので、それにもとづく、改訂的なものが必要な本でもあった。それで、今回の定本では、増補という形で、その補足がなされている。

 この増補部分には、トムとジェリーのレーザーディスクのボックスセットの解説が採録されている。このトムとジェリーの全話解説は、以前「映画そして落語」(ワイズ出版)にまとめられたのだが、その時には、森さんから本が送られてきてビックリした。トムとジェリーの解説を書くにあたっって、「トムとジェリーの本 なかよくけんかしな」を参考にしたから、ということで送ってくれたのだった。今回の定本でも、自分が同人誌に書いた文章を参考にして書かれた部分が、妙に気恥ずかしく感じられる。


 1つだけ気になったことを。ジョー・バーベラの紹介に、ニューヨーク大学と銀行業務専門学校を卒業後、32年にヴァン・ビューレンのスタジオで「トムとジェリー」を担当、とある。しかし、自伝によれば、高校卒業後に大学に行かずに信託会社に就職し、職に就きながら専門学校に通い、34年にバート・ジレットの面接を経てヴァン・ビューレンのスタジオに入った(そのときには、ヴァン・ビューレンでは人間コンビの「トムとジェリー」は作っていなかった)、となっている。学歴が低い方に詐称する人はいないと思うので、自伝の方が正しいと思えるのだが。

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コメント

書き込みを拝見して、私も購入しました。分厚いですねぇ。

投稿: 大家 | 2009/05/08 22:43

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