イワオ・タカモトの贈り物
ディズニー・プロやハンナ=バーベラ・プロで活躍した、日系人アニメーター、演出家のイワオ・タカモトの自伝、My Life with a Thousand Characters(University Press of Mississippi)が出版されたので、早速買ってみた。2007年の年頭にタカモトは急逝したわけだけれど、この本の原稿はその前に書かれていて、その校正中に亡くなったようだ。アニメーション研究家のマイケル・マロリーMichael Malloryが、共著作者になっている。
この本でタカモトが私の両親と同年代の日系2世だと知った。ということは、太平洋戦争の日系人にとって辛い時代を強制収容所で過ごしているわけで、その頃の話がこの本の冒頭で語られる。戦争末期、収容所にいるときに絵の才能をディズニーに見いだされて、収容所を出てディズニー・プロに就職したということ、ミルト・カールのもとでアニメーターの仕事を覚えていったことなどが、英語では言えないニュアンスを持つ日本語の紹介を含めて、語られる。このあたりは、きちんと読むとかなり面白そうである。
アニメに関することでは、ディズニー・プロのナイン・オールド・メン、ビル・ハンナとジョー・バーベラなどの今までも色々語られてきた人物について、その直ぐそばで仕事をしてきた立場から語られている。きちんと読んではいないが、目に付いたところに、ビルとジョーは、フランク・トーマスやオーリー・ジョンストンのように私生活でも仲の良いコンビではなかったが、お互いの才能を認め合って仕事をしていたなど、おお、そうかという記述があり、訳すつもりで読まないといけない本だと思う。
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