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2008/12/25

チャーリーを捜して

 チャーリー・ボワーズ作品集のDVD"CHARLEY BOWERS The Rediscovery of an American Comic Genius"(2003年)をついに手に入れた! 以前、チャーリー・ボワーズについて書いたときに、アメリカで発売されていることを知り、いつか手に入れたいと思っていた。amazon.comで10ドルちょっとで値引き販売されていた。早く手元に欲しかったので、2番目に早く着くという航空便で送ってもらうことにしたら、料金が13ドルちょっとということになり、送料の方が高いということになってしまった。でも、日本円で2300円である。十分にお買い得である。更に驚いたのは、注文して7日目に配達されたことである。こんなに早く品物が着いたのは初めてだ。
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 DVDの中身は次の通り。
DISC1
Egged On      1926年作 24分
He Done His Best  1926年作 24分
A Wild Roomer 1926年作 24分
Fatal Footsteps 1926年作 22分
Now You Tell One 1926年作 22分
Many A Slip 1927年作 12分
Nothing Doing 1927年作 21分
DISC2
Grill Room Express 1917年作 6分
A.W.O.L. 1918年作 5分
Say Ah-hi 1928年作 14分
It's A Bird 1930年作 14分 「イッツ・ア・バード」
Believe It Or Don't 1935年作 8分
Pete Roleum And His Cousins 1938年作 16分
Wild Oysters 1940年作 10分 「ワイルド・オイスター」
A Sleepless Night 1940年作 11分
ボーナス・トラック
  Looking for Charley Bowers
   A documentary about Bowers'rediscovery by Raymond Borde
 (邦題は「世界アニメーション映画史」による)

 ボーナストラックがあるため、解説はぺらぺらの見開き一枚である。内容も以前インターネットで調べた以上のことは書いてない。タイトルが「チャーリー・ボワーズって誰?」ってなっていて、なんと以前私がこのブログで使ったタイトルとほとんど同じ。
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 30年前「ワイルド・オイスター」(マックス・フライシャー製作というタイトルが冒頭にあるため、「ポパイ」等で有名なフライシャーの珍しい人形アニメと勘違いされていた)や「イッツ・ア・バード」で驚いたオイスターや卵から自動車が生まれるアニメは、 He Done His BestやEgged Onですでに登場している。A Wild Roomerはかなり長い人形アニメのシーンがあるが、これが全体のストーリーと全く関係ないのがちょっと残念。Fatal Footstepsはほとんどアニメが使われていないが、最後に驚くべきものがチャールストンを踊る。Now You Tell Oneは一転してアニメが主役。建物に突入していく象の大群やネコヤナギから生えてくる猫といった驚きのシーンが続出。Many A SlipとNothing Doingはアニメ部分は極少で、どうも作品のかなりの部分が失われているようだ。実際アニメはなくても成り立つ話ではあるので、そのために切られてしまった可能性もある。以上が、実写アニメを混ぜたコメディ・シリーズを集めたDISC1の作品である。

  Grill Room ExpressとA.W.O.L.はマットとジェフのアニメ。前者はHe Done His Bestのコックもウエイターもいらない自動機械の原型が登場し、後者はカートゥーンとして良く動いていてアニメーションのレベルは高い。Say Ah-hiは「イッツ・ア・バード」の金食い鳥のような何でも食べる鳥が登場する。こうして見てくると「イッツ・ア・バード」はボワーズの集大成であることがよく分かる。Believe It Or Don'tはまたまた卵から自動車が生まれる。Pete Roleum And His Cousinsは唯一のカラー作品。石油が色々なところに使われているという内容であるが、あまりボワーズらしさはない。「ワイルド・オイスター」はフランス版のクレジットタイトルが付いており、フライシャー作品というタイトルはない。不思議だ。A Sleepless Nightは「ワイルド・オイスター」に出てくるネズミの夫婦が登場するが、オイル・サーディンの缶詰をベッドにしていて「トムとジェリー」みたいだ。ボーナス・トラックのLooking for Charley BowersはフランスはトゥールーズのシネマテークのRaymond Bordeがいかにしてボワーズを再発見していったかというドキュメント。フランス語に英語字幕。英語が書いてくれてあるので、案外内容がよく分かる。以上がDISC2。

 レイ・ハリーハウゼンの'A CENTURY OF STOP MOTION ANIMATION'には、ボワーズについての記述があり、Now You Tell OneとこのDVDには入っていないThere It Is(1928年作)を取り上げている。特に後者はストーリーを丁寧に説明し、スティール写真も6枚掲載している。このDVDの中ではNow You Tell Oneが一番面白かったのだが、ハリーハウゼンによれば、There It Isの方が傑作のようである。これは見たいぞ。

 ボワーズのほぼどの作品にも出てくるのが「卵」である。その昔、ポール・ドリエッセンの作品の特集上映を見て、卵にこだわる理由を聞いてみたいと思ったことがあるのだが、ボワーズのこだわりはドリエッセン以上である。

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