昨日、全日本卓球選手権ジュニアの部の県東部地区予選会であった。毎年、お盆休みの時期にこの大会があるので、私の夏休みがお盆の時期に取れない理由になっている。それで、1人も県大会に出場できる者がでないと、徒労感が生じてきてしまうのだが、今年は、2人の選手が落ち着いて県大会出場がかかった試合をものにして、県大会出場となった。複数の県大会出場者が出たのは3年ぶりである。期待していて、初戦で負けてしまう者もいる。そのたびに勝つのは(勝たせるのは)難しいと思う。今回、県大会を決めた1人は、その試合の相手の方が明らかに技術的には上回っている、いわゆる格上の相手だった。
で、自分の教え子たちの結果にある程度満足して、家に帰り、期待を持って、テレビをつけた。NHKのBSで、卓球男子団体の準決勝のドイツ戦、生中継である。さすがにメダルの可能性が出てくると放送してくれるのだなあ。(この後、NHK総合で録画ダイジェストで男子の準決勝を放送している裏で、TBSが女子の3位決定戦を放送していた。ゴールデンタイムで男女の卓球が放送されている!)
すでに、1番の韓陽とオフチャロフの試合が始まっていて、3セット目の終盤であった。1,2番のシングルスで、ドイツのエース・ボルと当たらなかった選手が勝たないと日本の勝利の確率は低くなる。接戦になっているが、韓陽なら勝てるはずだと見ていたが、水谷と並んで次代の世界チャンピオン候補といわれているオフチャロフが、パワーアップしていて、なかなか韓陽のペースにならない。フルセット・ジュースで負けてしまった。これはやばい。誰かがボルに勝たねばならなくなった。
2番手水谷が1セットは取ったものの負けてしまう。水谷らしい、点が取れなくてもわくわくしてしまうラリー展開はあったものの、ボルのボールの威力が凄すぎる。
3番ダブルスで、ボルが出てこず、5番にボルが出ることが確定した瞬間、ほとんど日本の勝ちがなくなってしまった、と正直思った。団体戦の方が起きやすい、格上の方が緊張してしまって格下が金星をあげるということを、祈る。水谷・岸川のダブルスだが、水谷がボルに負けてしまって0-2の展開になってしまったためか、今ひとつ、香港戦のようなさえがない。これでは0-3で負けてしまうぞ。それで良いのか?
水谷・岸川のダブルスはその後持ち直し3-1で勝った。4番手韓陽は簡単に勝つだろうと思って、昼間の試合の疲れも出てうとうとしてしまう。目を覚ましてみると、ズースのストレートコースへのボールが素晴らしく、予想外の接戦になっている。この試合でも負けたら、何のために日本人になったんだ韓陽、と自分でも思ったに違いない。韓陽、勝つ。
最後のシングルス、岸川である。岸川の奇跡を期待するが、本音では水谷でも1セットしか取れないのだから、3セット連取で押し切られてしまうのでは、と思った。ところがである、2セット目をものにした。水谷よりもボルが岸川のボールに苦労している。ここまで見てきたところで、自分の都合で観戦のタイムアップ。地区のある会合に出席せなばならず、テレビの前を離れた。岸川の奇跡を祈って。
会議後に、岸川がフルセットで負けたとことを知った。NHK総合で、ドイツが勝った瞬間のドイツチームの喜び方を見た。ボルですら、簡単には勝てない相手に勝った喜びの表情をしていた。
4年後は日本チームの同様の喜びを見たい。4年後には松平健太という水谷と同様の逸材がチームに入っているだろう。水谷、岸川、松平の3人(あるは、他の素晴らしい選手たち)なら、金メダルは不可能ではないはずだ。
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