久しぶりに、アニメ関係の洋書を買った
その1.Barry J C Purves著 Stop Motion(Focal Press 2008)
これは、以前書いたSASHAの人形の作者Sさんがイラストを描いている本である。Sさんは、広島のアニメフェスでであった人形アニメ(「ネクスト」「スクリーンプレイ」など)の作家である、この本の著者バリー・パーヴスのイギリスのスタジオに遊びに行ったりするほどの親交がある。Sさんからこの本の出版の話を聞いたときには、パーヴスが自身の作品について語っただけの本かと思ってた。ところが、古今東西の人形アニメやその周辺分野(人形劇や腹話術など)、さらには、人形アニメ製作の裏話について書かれている、これ1冊で人形アニメが良く分かる本であった。
「アニメの歴史について書かれた本では何故か、人形アニメが無視されている」と、この本の執筆の動機を語る部分では、その昔、ジョー・アダムソンが「TEX AVERY King of Cartoon」で「映画の歴史が書かれるときには、ドキュメンタリー映画については言及されるのに、何故かアニメーションは無視される」と書いていたのを思いだしてしまった。また、パーヴスを人形アニメの世界に誘ったのはレイ・ハリーハウゼンであったという話には、パーヴスはやっぱり自分と同世代であったのだなあ、と初認識。
その2.THE HANNA-BARBERA TREASURY(INSIGHT EDITIONS 2007)
これは、SCMの新年会をやったとき、わいりーさんから教えてもらった本。所々にポケットがあって、動画用紙のコピーやらキャラクター・カードの復刻複製などが入っていて、楽しい。SCMの新年会でカラオケに行ったときに、「電子鳥人Uバード」(原題:BIRDMAN)を歌いたかったのに曲がなかったのが不満だったので、この本にBIRDMANの絵なんかがたくさんあって、ちょっとうれしい。
その3.Jerry Beck他著 The ANIMATED MOVIE GUIDE( A Cappella Book 2005)
その2の本にも関わっている、アニメ研究家ジェリー・ベックが中心になって書かれた劇場用長編のガイドブック。ミシュランのように星印の数で評価されている。星4つが最高評価で、2つが水準作。日本の作品もたくさんある。パラパラ見た印象では、ディズニーと宮崎アニメの評価が高い、というある意味当たり前の評価である。しかし、例えば、日本では評価が高い「やぶにらみの暴君」、アメリカ公開タイトルThe Adventures of Mr.Wonderbirdやディズニーの「不思議の国のアリス」が星2つ半であるのに、「アラジン」が星4つというちょっと、不思議に感じる部分もある。
面白かったのは、「ライオンキング」に対するコメントで、日本のマンガ・ファンから「ジャングル大帝」に似ているとクレームが付いたということを紹介している。この中で「ジャングル大帝」の作者を、Ozama Tekuzaとしているのだが、「クレオパトラ」や「千一夜物語」などの手塚作品の項目ではきちんと、Osamu Tezukaとしてあり、索引にもOsamu Tezukaで載っている。不思議だ。
その4.Jerry Beck著 LOONY TUNES THE ULTIMATE VISUAL GUIDE (DK Publishing,Inc. 2003)
これまた、ジェリー・ベックの本。タイトルそのままでの本である。今まで出ていたワーナー漫画の本では大きく扱われていなかったマイナー・キャラも見開きページで大きく出ていたりして楽しい。なにより、英文が少ないのが良い。
その5. Frank Espinosa文 San Wei Chan絵 Draw the Loony Tunes (Chronicle Books LLC 2005)
副題にキャラクターデザイン・マニュアルとあり、これがこの本の内容を一言で示している。ワーナーが版権の総元締めのためか、ハンナ・バーベラのテレビアニメのキャラクターの絵も使われている。 これを見れば、バッグス・バニーを上手く描けるようになりそうだ。
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コメント
先日はありがとうございました!ハンナ・バーベラの洋書、実はまだ買っていません(^^;
カラオケですが、機種によってイロイロ違いがあるようですよ。電子鳥人Uバードはジョイサウンドという機種に入ってますよ。
アニソンに限って言えば、曲数ならUGA+、クリップ映像ならDAMだなあと思っていたりします。また今度カラオケ行きましょう!
投稿: わいりーコヨーテ | 2008/03/09 23:10