「宇宙の果てまで」ハヤカワ文庫
天文学者小平桂一による、ハワイのすばる望遠鏡プロジェクトの記録。小平桂一という天文学者がいることは、すばる望遠鏡建設計画が進行中の頃に知ったが、一時期NHKのニュース・キャスターだった小平佳子アネットの父だったというのは、この本を読んで初めて知った。すばる望遠鏡の予算獲得時に、娘がキャスターとして有名になったおかげで、自己紹介の手間が省けるようになった、という話は面白かった。こういうこの20年間での科学研究プロジェクトの話を読むと、その場に自分がいようと思えばいれたかもしれないのに、という思いがふつふつと沸いてくる。天文学者でなくとも、望遠鏡制作に関わる企業の技術者として、参加していた可能性もあるのである(実は、大学4年の時、某カメラメーカーの就職試験を受けて落ちた)。
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