オールディス「ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド」読了
レムの「大失敗」についてネットで検索しているときに、ブライアン・W・オールディスの新作が河出文庫から出ていることを知った。実のところ、一番好きな作家と聞かれれば、このオールディスなのである。で、早速入手し読んだ。腰のところで癒着している双子(いわゆるシャム双生児)のトムとバリー(なんか「トムとジェリー」のもじりのようだ。喧嘩ばっかりしているし)の物語で、オールディスらしい遊び心があり、面白かった。
何を突然、オールディス作品が出るのかと思ったら、キース・フルトン&ルイス・ペペにより映画化されて、この1月から日本公開されているのに合わせて出版されたということだ。「A.I.」と同じパターンである。映画化作品以外、「マラキア・タペストリ」以降の新作が翻訳されていない状態がオールディスについては続いていて、実に残念だ。サンリオ文庫で出版予定があった「80分時間」やヘリコニア3部作を、早く出して欲しいと思う。
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