CAR-TOON
車と漫画映画が好きな身には、CGで漫画映画をやっているジョン・ラセターの新作「カーズ」は十分に魅力的である。「ファインディング・ニモ」以降のピクサー=ディズニーその他のCGカートゥーンは、どれも今ひとつ魅力的に感ぜず、娘もそれらの作品を見たいと言わなかったので、見ていなかった。そこに、久しぶりのラセター作品である。初めて、ラセター作品を見たときには、CGで伝統的なカートゥーンのアニメーション・テクニックを重視してどうなるんだとか、一つのCGテクニックの開発行為としては面白いかもしれないと思っていたときもある。それでも、見慣れてくると、アメリカン・カートゥーン(Americartoonという表記をJapanimationと対比して表記している向こうのカタログを見たことがある)が生き残って行くなら、それでいいじゃないか、と、最近では思っている。
それで、「カーズ」であるが、一言で言ったら「デイズ・オブ・サンダー」ラセター版である。やっぱりNASCARがアメリカでは一番人気のあるモータースポーツなんだなと思う。主人公マックィーンの「ライトはシールだよ」という台詞にニヤッとする人は、日本では少ないだろう。フィアット500のルイジの声を吹き替えているジローラモが、予想外にいい味を出している。フィアット500を登場させたのは、すでに指摘されているが、宮崎駿への敬意の表明だろう。日本車が出てこないのはちょっと残念。日本車ではキャラが立たないということなんだろうか。
フロントスクリーンに目がかかれているんだけれど、自動車ってヘッドライトが目に見えるんで、場面によっては、ナゾーのように(たとえが古すぎるか!)4つ目に見えてしまう。ヘッドライトをそのまま目として処理する方法もあると思うが、そうすると、マックィーンは怖くなっちゃうんだよな。レースカーの宿命をこの4つ目で表したのかもね。
*ナゾーは「黄金バット」の宿敵です。
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