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2005/04/02

ヘーベルハウスで五年

LUturn 太陽光発電を初めて5年という記事でも書いたが、ヘーベルハウスで家を新築して丸5年がたった。親が築1年の中古住宅を買って20年住んだ家の間取りが、自宅でピアノ教室を妻がやるためには向かず、一人娘が小学校に入学する時期に合わせて、思い切って建て直したのである。前の家は、レスコハウスに似たコンクリート・パネル住宅で、築20年で建て直さねばならないほど、家自体の基本構造にがたがきていたわけではない。ただ、ダイニングキッチンや風呂場などの水を使う部屋の床がシロアリの被害にあっていて、この部分については手入れが必要な状態だった。だから、当初は増改築、つまりは、リフォームで対応することも考えた。しかし、コンクリート・パネル住宅であったために、望むようなリフォームができそうになかった。そのうえ、間取りに問題があって使い勝手もあまり良くなく、もともと赤の他人が建てた家なので強いこだわりがあるものでもなかった。それで、前の家を取り壊して、建て直すことを決断した。

 建て直すに当たって、どのような間取りがよいか、何枚も間取り図を書いたことを思い出す。どのような工法で建てるかも考えた。妻のリクエストで、冬、温かい家にしたかった。夏は、風をうまく通すような設計をすれば、クーラーを使わずに涼しく過ごせることは、以前の家で生活していてわかっていた。それで、あるとき、OMソーラーなる太陽エネルギーを利用する家があることを知った。以前書いたように、原子力発電に頼る生活からの脱却を考えていたので、太陽電池パネルを付けることは考えていたが、太陽熱を冬の暖房に積極的に使う家というのも魅力的だった。ただ、この工法の家を建てている工務店が、当時、沼津市内になかった。

 家を建て直すことを考え始めた当初は、大手ハウスメーカーでは、自分たちの気に入る家が建てられるだろうかと疑問に思っていたので、地元の工務店、あるいは、建築家に頼んで家を建てることを考えていた。いろいろ調べていくと、OMソーラー以外にも、同様の太陽熱利用システムがあることがわかったのだが、それらについても、市内には取り扱っている工務店、あるいは、フランチャイズ店がなかった。地元の建築家の組合の、家作りのイベントにも行ってみたが、自分が考えているようなエネルギー消費の少ない家を設計している建築家もいないようだった。

 妻の実家の近所の家がヘーベルハウスで建て直された。その家が完成したときに、完成見学会がそこで行われて、妻が見に行った。それが、ヘーベルハウスとの出会いだった。そのときに、対応した新人営業マンとの出会いが、結局は、ヘーベルハウスで家を建てることにつながった。この新人君が担当でなかったら、ヘーベルハウスで家を建てることにならなかっただろう。シロアリの被害を受けにくい、標準設計の状態でピアノを置いても問題ない、というのもプラスに働いた。

 間取りについては、OMソーラー協会からもらったフォルクスハウスという家の設計方法の解説を参考に、水回りを北側に集めて考えるとかなり満足のいくものが自分なりにできた。ヘーベルハウスに設計提案をしてもらうときには、この自分の作った間取り図は見せなかったが、口頭でどうしたいかを伝えた。その結果、ほぼ自分が考えていたものと同じ間取りが提案された。階段は上り下りがしやすいように、ステップの高さが低いものにしたかった。当時のヘーベルハウスの仕様で一番緩やかに上がるのは、踊り場もあるロング・Uターン階段で、これにしてしまうと1階の部屋が少し狭くなってしまうが、妻がこの階段にこだわった。工務店に頼んだらもう少し別な解決方法はあるだろうなと思ったが、できあがってみたら、この階段スペースがちょっとした吹き抜けなのような感じになって、なかなか良い空間になった。この間取りで5年間暮らしたが、以前の家のようには、問題を感じない。
Plan1f
Plan2f

 この家作りの間に、「外断熱」というのがブームになり、自分自身もいろいろ調べてみた。その結論として、外断熱でないとまずいのは、鉄筋コンクリート製のマンションであって、戸建ての木造住宅ではない。木造住宅では、お金をかけてわざわざ外断熱にするメリットは小さい。それをあたかも、木造住宅が外断熱でないとだめだというキャンペーンを張った会社があって、それに追随するメーカーも現れた。それに対して、本来真っ先に取り組むべきコンクリート製マンションでは、一向に外断熱は進展していない。コンクリート製マンションは外断熱にしないと寿命は短くなる。結局、この外断熱に関する日本特有の現象は、そこに住む人のためというよりは、建築会社が儲けるためのものでしかない。環境配慮住宅や耐震性能を高めた住宅が、このところ大きく宣伝されているが、電気料金契約のマジックで確かに電気料金は下がるが消費電力量は増加するという似非省エネ住宅や、免震や制震の効果が設置料金からすればわずかでしかないものもあるのだ。

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http://www2.ocn.ne.jp/~gazon/ 現在の最新画像です。 05/02/14コメント 基礎の強度計測をしました。 計測方法を教えてもらい、体験。 自分の家のことを良く知るという意味でも こういう経験が出来るのはとても貴重ですね。...... [続きを読む]

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